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06月21日-04号

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  1. 新宮市議会 2012-06-21
    06月21日-04号


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    平成24年  6月 定例会          平成24年6月新宮市議会定例会会議録            第4日(平成24年6月21日)---------------------------------------議員定数17名、現在員17名、出席議員16名、氏名は次のとおり。                             1番  東原伸也君                             2番  前田賢一君                             3番  久保智敬君                             4番  榎本鉄也君                             5番  並河哲次君                             6番  辻本 宏君                             7番  三栗章史君                             8番  松本哲也君                             9番  松畑 玄君                            10番  松本光生君                            11番  田花 操君                            12番  上田勝之君                            13番  福田 讓君                            14番  大西 強君                            15番  前田 治君                            16番  杉原弘規君---------------------------------------欠席議員1名、氏名は次のとおり。                            17番  屋敷満雄君---------------------------------------議事日程平成24年6月21日 午前10時開議 日程1 議会運営委員会委員の選任 日程2 一般質問      別冊 一般質問通告表 番号(1)から---------------------------------------会議に付した事件 日程1 議会運営委員会委員の選任 日程2 一般質問      別冊 一般質問通告表 番号(1)から(4)まで---------------------------------------地方自治法第121条の規定による出席者               市長               田岡実千年君               副市長              亀井寿一郎君               理事(災害復興担当)兼企画政策部長                                坂地伸三君               理事(広域担当)         嶋田喜久一郎君               理事(防災及び危機管理担当)   上野山巳喜彦君               企画政策部               企画調整課長           中前 偉君               協働推進課長           田中幸人君               総務部               部長               小山壽行君               次長兼総務課長          上路拓司君               参事兼行政改革室長被災者支援対策室長                                深瀬康高君               秘書課長             片山道弘君               財政課長             向井雅男君               防災対策課長           井上 登君               三輪崎支所長           仲 満一君               市民福祉部               部長               芝 悦男君               福祉事務所長兼福祉課長      浜前泰弘君               次長兼生活環境課長        中地清剛君               子育て推進課長          畑尻英雄君               経済観光部               部長               鈴木俊朗君               商工観光課長           岡 雅弘君               建設農林部               部長               東 康夫君               次長兼農林水産課長農業委員会事務局長                                津呂建二君               参事               玉置公晴君               都市建設課長           渕上 崇君               熊野川行政局               局長兼住民生活課長        伊藤順司君               医療センター               事務長              北畑直也君               庶務課長             豊田正志君               水道事業所               所長               川嶋 潤君               消防本部               消防長              岡本秋久君               教育委員会               教育委員長            吉良善和君               教育部               部長               丸山修市君               次長兼学校教育課長        平見善宣君               参事(文化複合施設担当)兼文化振興課長                                中岡保仁君               生涯学習課長           前田圭史郎君---------------------------------------本会議の事務局職員               局長               愛須雅文               次長               辻 篤樹               主幹               赤松勇人               次長補佐兼庶務係長        渡爪 薫               議事調査係長           岡崎友哉            第4日(平成24年6月21日)--------------------------------------- △開議 午前10時00分 △開議の宣告 ○議長(松本哲也君)  おはようございます。 ただいまの出席議員は16名であります。 定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。 本日の議事日程は、別紙にて配付いたしたとおりであります。御了承願います。 日程に入ります前に、御報告いたします。本日、屋敷議員、病気のため欠席の届け出がありましたので、報告いたします。 なお、当局より、中畑会計管理者、病気のため欠席の届け出がありましたので、あわせて報告いたします。 もう一つ、日程に入ります前に、台風4号の対応状況について市長から報告したい旨の申し出がありますので、これを許可いたします。 田岡市長。 ◎市長(田岡実千年君)  おはようございます。 一昨日、議会日程を変更していただく中で、台風4号の市としての対応の報告をさせていただきます。 19日午前9時18分、大雨、洪水、暴風、波浪警報が発表されまして、台風の進路が紀伊半島を直撃する予想であったため、9時40分に災害対策本部を設置いたしました。その後、降雨の状況から、午後3時、山際の地区に対しまして避難準備情報を発令、広報車両による注意喚起を行いました。また、土砂災害のおそれが高まったため、午後4時15分に熊野川町全域、高田、相賀、南檜杖地区に避難勧告を発令いたしました。各避難所に避難された方は、17カ所で87世帯131人でありました。台風の速度が速く、午後6時過ぎには大雨のピークが過ぎまして、午後8時45分、避難勧告をすべて解除し、翌20日の午前1時55分、大雨、洪水警報が解除され、災害対策本部を解散いたしました。 今回の台風の被害については、人的被害や家屋の浸水被害はなく、一部崩土があったものの被害は最小限でありました。またダム放流量につきましては、最大で19日の午後7時、小森、二津野ダム合算で毎秒4,626トンの放流量でありました。 以上であります。     (「質疑はないんですか」と呼ぶ者あり) ○議長(松本哲也君)  ないです。 報告だけです。--------------------------------------- △日程1 議会運営委員会委員の選任 ○議長(松本哲也君)  日程に入ります。 日程1、議会運営委員会委員の選任を行います。 このたび議会運営委員会委員に2名の欠員が生じましたので、委員会条例第8条第1項の規定により、議長において、議会運営委員会委員に3番、久保議員、10番、松本光生議員を指名いたします。--------------------------------------- △日程2 一般質問 ○議長(松本哲也君)  日程2、一般質問を行います。 別冊、一般質問通告表により、その番号順に従い、順次発言を許可いたします。 当局の答弁は、備えつけのマイクを通して明快に答弁を願います。 この際、お諮りいたします。 今期定例会の一般質問の発言時間については、議会運営の都合上、答弁を含め、1人90分程度といたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。     (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(松本哲也君)  御異議なしと認めます。 よって、今期定例会の一般質問の発言時間は1人90分程度とすることに決定いたしました。 それでは、一般質問を行います。 別冊、一般質問通告表の番号1から順次発言を許可いたします。--------------------------------------- △大西強君 ○議長(松本哲也君)  14番、大西議員。 ◆14番(大西強君) (登壇) 一般質問を行います。 今回の一般質問につきましては、教育行政についてでありますが、王子小学校の増改築の問題を中心に質問したいと思います。 そこで市長、こういう問題がなぜ起きるか。あなたは、この問題についてマスコミに対して今回こうコメントしてるんです。組織の体制のあり方、教育委員会と市長部局のあり方も根本的に考えないといけない。職員の意識改革もしっかり行い、風通しのよい組織を構築しなければならないと思うと。あなたは、就任以来3年にわたって事あるごとにこういうコメントを出しておる。思うばっかりなんですね。そのときそのときのコメントを出してる。同じことを何回もやってるんです。思うじゃないでしょう、何度も何度も。改革しなきゃならないんですよ。大阪の橋下市長も新宮の市長も同じ市長でしょう。言いわけばっかりするんじゃなくて、政治家は都市が大きいか小さいだけのことじゃないですか。やるんだったらやらなきゃならないんですよ。ずっとこういう情けないコメントをしてる。 そこで、こういう問題がなぜ起こるかと。僕はいつも市長に、これはもう口酸っぱく言うてる。仁義を重んじる政治行政を行ってくれと。要するに市民に対する思いやりと仁、義、正義、道理に従って仕事をする、任務を果たす、それをいつもあなたにお願いしているわけですよ、市民に対する思いやりをね。 学校の統合問題から発生して王子小学校の改修事業に至る、そこで市民を中心に建設協議会を設置して、そこへ協議してもらって諮問して答申を得たわけですね。それに従ってあなたたちは基本計画をつくって、それに基づいて行ったと。ところが、それには12億円かかると。だから予算上の制約もあって、それに対して議会へ7億5,000万円に圧縮した実施設計をさせて、それを3月の当初予算に上げてきたんですよ。それを建設協議会へ報告、説明、了承を得ないで、要するに思いやりですよ、建設協議会に対する敬意、それを欠いてるわけでしょう。仁義が廃る、仁義にもとるということはそういうことですよ。相手に対する敬意がない、それは建設協議会が怒るのは当たり前じゃないですか。そういう礼儀もわきまえられない、非常識きわまりない、そういうことがこの問題の事の発端なんですよ。 そして、それはいいんですよ。それは、今言ったように建設協議会は法的根拠がないんで、ですからわびを入れなんだと。わびを入れて済むと、そういうことなんでしょうけど、これ許されることじゃないんですよ。しかし、議会は法的根拠があるんですよ。予算の決定については、議会が権限者でしょう。議会が権限ということは議会に責任があるんですよ。権限のあるところに責任があるわけです。 それを、当初予算で7億5,000万円に圧縮した実施設計に基づいて議案を提案してきて、それをこの議会は承認してるんですよ。決定してるんですよ。それに基づいてあなたとこは工事を実施した。そしたら建設協議会などからクレームがついて怒られて、慌てて今度は2億1,000万円もの工事を追加してきてる。補正を上げてきてるんですよ。当初予算の7億5,000万円をやった後でそういう問題が発生して、それに対して2億1,000万円もの補正を上程するのに議会に了承も説明もしないで、こんなことがありますか。 建設協議会というのは王子・蓬莱地区の学校関係者の一部市民なんですよ。いつも言うように、市民の要望、要求、意見というのは常に一部市民のものなんです。そうでしょう。その一部市民の要望を全市民で合意するために議会があるんです。 王子小学校の改修費用は王子・蓬莱地区の人だけが払うんじゃないんです、この借金を。払うのは全市民が払うわけでしょう。その全市民の合意を得るために議会というのがあるんで、その議会に対して、当初予算で説明して、それを2億1,000万円もの補正をするのに説明もない。議会に対する仁義が全然通ってない。議会が怒るのも当たり前なんです。ところが、議会は感情的に怒るんじゃないんですよ。議会へかけた以上、これは法的責任なんで、建設協議会とあなたのところはあなたのところの問題であって、当局の問題ですよ。我々議会は、予算を議決する、地方自治法で定められた我々の権限であるから責任なんですよ。その議会に対して説明もしない。 だったら、2億1,000万円のこの補正予算を議会が認めたらどうなりますか。あなたのところはこの補正予算に基づいて追加工事を実施するんでしょう。そしたらどうなるんですか。確実に当初予算を議会が決定して、それに基づいて工事をした。そしたらやり直しするんですよ。つくったやつを壊してまたやり直しする。それの報道では2,500万円と書いてますが、あんたとこの説明は500万円やと言うてますけど、500万円か2,500万円か知らないが確実に税金をどぶへ捨てるんでしょう。議会が通せるわけないじゃないですか、この予算を。 議会は、あなたたちの使う予算が適正かどうかを審査、審議して決定するところなんですよ。税金をどぶへ捨てる予算を議会が決定できるはずがない。それは議員をやめんなんですわ。そうでしょう。それに対して、当初予算でこういうことになったんだが、その後こういう情勢が変わったんで御理解願えませんかと議会へ説明して、議会が仕方ないなという段階で補正予算を提案してくるんだったらわかるんですよ。そういう仁義、議会に対する思いやり、道理がなってない。 そこで教育委員長、私が通告してるのは、追加予算の王子小学校改築事業におけるやり直し、追加予算の適否と書いてますが、適否というたらいいか悪いかですけど、私は不適切、不必要という立場に立って質問するんですよ。 そこで、あなたに出席を要請したのは、もちろん教育委員会の責任を追及するためにあなたを招聘したんですが、ただ、無理にお越し願ったのは、この問題にかかわっている世代は、この後ろへ座ってる部長さんらも我がらより十以上年下なんですよ。まして王子小学校建設協議会へ入ってる今の小学生の保護者の方たちの年齢は想定されますよね。我がらから30も下だと思うんですよ。だから、この事業を進める市役所の幹部の方でも我々よりも相当年齢が低いんで、あなたは私の先輩ですが、我々は戦争中に生まれた世代なんですよ。小学生というたら、我々が小学生のときは戦争が終わってから10年、委員長はもっと早い。それで、我々が二十を超えたときに今の部長さんらが小学生なんですよ。 そこで、戦争が終わってから10年と戦争が終わってから20年といったら、国は格段に何倍も復興してるんです。それから10年といったら高度成長期に入ってくる。ですから価値観が違うんですよ。今言いましたように、私はこの補正予算は不要やと、不適切だという立場に立ってするんで、私の意見が正しいか正しくないかは別にして、委員長だったら私の価値観を共有するところがあるんで、大西はあんなむちゃなこと言うてるが言ってることはわかると、あなたとだったら価値観を共有できると思うんで来てもらったんですよ。 そこで、今、市長のコメントを読みましたが、教育委員会との体制も見直さんならんと言いますけど、そこが委員長、あなただったらわかると思うんですよ。わかってると思うんですよ。我々子供のときは、教育委員は市議会議員と同じように一般選挙で選出されてたんですよね。その後、これを簡素化するために市長が指名して、我々は同意するんだと。我々議員が同意するということは、我々議員は市民から代議員として選挙権を代理されて、そして教育委員の適性について我々が選ぶんですよ。そして同意して市長に返したら、市長はその同意があって初めてあなたを任命できるんです。市長が任命権者だといって、教育委員は市長の部下でもなければ、教育委員会は市長の下部組織でもないんですよ。独立執行機関でしょう。 そして、この事業は教育委員会の所管じゃないですか。建設協議会等に対する不実、不正、そういうところの責任はあなたとこがやった責任でしょう。どうして市長が謝るんですか。道理が通らないというのはそういうことですよ。道理に従ってやればいいんです。あなたのところの対応が不備でこういう問題が起こったんだったら、委員長、あなたが率先して協議会へ説明に行っておわびに行くのが本当じゃないですかと。なぜか。みんな公務員なんですよ。委員長は民間でしょう。協議会のメンバーはほとんど民間でしょう。だったら委員長が、民間人としての感覚で建設協議会へ行って、民間人としての価値観でおわびすると、やっぱり建設協議会の人らも、民間人の委員長が来てこういう事情でこうなったんだと、予算の都合上こうなったんだというようなことを説明すると、こんなにももとの基本設計に戻せというような強い意見が出るはずがないんです。 だから、丸山部長以下職員なんですよ。教育委員会の事務局の職員なんですよね。教育委員会の事務局の職員、教育長が今おらんので。教育長たりといえども教育委員会の指揮監督のもとに事務を執行するんでしょう。あなたの指揮監督のもとに事務を執行するんだから、事務局が失敗したら責任は委員長にあるんじゃないんですか。そうでしょう。部長らの対応で事足りるんやったら市長がそこへ座っている必要ないんですよ、総務部長に答弁させたらいいんでね。 そやから、この報道を見てると、教育委員会が率先して王子小学校建設協議会に対する説明、そういう責任を果たしてない。市長が行ってどうするんですか。教育行政のトップは教育委員長ですよ。そんなことが行われてない。だから、今言ったように道理が通ってない。きちっと事の道理をわきまえて、道理に従ってやれば問題というのはそんなに起こらないんです。3年の間にどれだけの問題が起こって、あんた何回頭を下げたんや。 そこで僕は、この補正予算が不適切、不当、不要だという意見を、王子・蓬莱地区の人に誤解を招いたら悪いんで、言いましたよね、道義的責任と法的責任をきちっと説明したいんで、なぞりますけどいいですか。 王子小学校蓬莱小学校が統合になることが決まった。そしたらどちらへ校舎を置くかということで、結局王子小学校へ置くことになったんでしょう。ところが、王子小学校の校舎は耐用年数が来てないんで新築できない。それで改修になったんですよ。それについてどうするか、建設協議会が設置されて、あなた方が諮問してきたんですね。そして、今言ったようにその要望、意見を取り入れて基本設計に入って、基本設計が戻ってきて、それを検討したら基本設計では12億円かかると。それで、予算上の都合とかいろいろなことがあったんでしょう。あって、あなたのとこは7億5,000万円に絞って実施設計をさせたんです、まずはね。それが返ってきて、それに基づいて議会へ当初予算で提案するんですね。いいですか。そこで、そのときに建設協議会へ報告、説明して承認をもらうというのは常識でしょうというんです。それは許されざる不誠実。 しかし、今、王子・蓬莱地区の人に誤解のないように言うのは、それはあくまでも道義的責任なんですよ。建設協議会には、建設協議会が出した答申に忠実に執行しなきゃならないという法的根拠はありませんので、だから、これは道義的責任を我々はここで責めるわけにはいかないんです。我々は法的責任に基づいてやるんで、予算が出された以上、道義的責任をやっていれば切りも果てもないんです。 そこで、ここで僕が意見するのにそれは置いとかなんだらあかんので、だからそれは置いてもらって、そこで12億円かかるやつを予算上とかいろいろな制約で、都合で7億5,000万円に絞った。それを議会へ提案してきた。議会はそれを承認した。承認したそれを受けて実施設計に基づいて工事を執行したんでしょう。どこに問題があるんですか。 丸山部長、どこに問題があるんですか。 ○議長(松本哲也君)  丸山教育部長。 ◎教育部長(丸山修市君)  議員御指摘のとおり、平成20年から建設協議会を設けて何十回にもわたり熱心な討論をいただきました。行政は当然、憲法、法律に基づいて行うのが基本でございますが、一般社会には、商売をやる場合には商道徳があるように、一般的な常識、道徳のことがあると思っております。基本的にそういうところが欠けておったということが今回、関係者の皆様、議員の皆様、いろんな方々に御迷惑をおかけしていること、まことに申しわけなく思っております。 ◆14番(大西強君)  今言うように、道義的責任は置いといてくれと言うた。法的に何の問題があったんですかと。市民の要望、王子・蓬莱小学校区の人たちの要望、それで基本設計したところが、それを満たすだけの予算の枠がないとかそういう事情であんたのとこがそれを修正して議会へ提案したのが、最高のあなたのとこの一番いいという議案を提案したんでしょう。それを議会が議決したんですよ。法的にどういう問題があったかということを聞いてるんですよ。 私は、一応12億円の改修予算を7億5,000万円に絞った、その時点のあなたのところの対応はすばらしいと思いますよ、こんなばかな予算を提案してこなければ。市長、あんたらも我々も市民の要望、意見をすべて満たしたいというのが本音ですよ。光洋中学校の要望、三輪崎区の要望、熊野川地区の要望、労働組合の要望、漁業組合の要望、すべて市民の要望を満たしたいというのは我々の本音じゃないですか。しかし悲しいかな、予算はどんぶり鉢一杯しかないんですよ。だから要望を後回しにしたり減額したり、それは我々の仕事じゃないですか。 そこで、私が残念なのは、7億5,000万円に絞ったことに対して当局が真摯に建設協議会にわびを入れて説得して了解してもらえたら、私は行政の責任者としてすばらしいと思うんですよ。ああ田岡市長も成長したなと思うんです。それを、クレームつけられた途端に慌てて2億1,000万円も補正をいきなり提案してくる、こんなばかげた話がどこにあるんですか。 そして、それによってこの予算を決定してしまうと、我々議会が。すると当初予算を可決した我々議会の決定に基づいて行った事業を、具体的に言ったほうがわかる。例えば屋根を設置したと。その屋根が基本計画と違うからというて、またそれをつくったやつを壊して違うものにやりかえるんでしょう。やりかえたら、必ず今つくっているもの、つくったこの税金をどぶへ捨てるのと一緒じゃないですか。その責任はだれかといったら我々議会でしょう。当初予算を認めたんですよ。それはだめだと、基本設計に基づいて屋根もちゃんと忠実にやれということで予算を否決しておれば、あんたとこは当初からやったんですよ。ところが、議会はそれを認めたんですよ。認めたからあなたとこは、実施設計に基づいて今の屋根をこしらえたんですよ。これを壊すということになれば、いいですか、法的責任が生じる。道義的責任じゃないんですよ。500万円か2,500万円か知りませんよ。その税金をどぶへ捨てた責任はだれかです。この損害をだれかが補てんせなあかんじゃないですか。市民に申しわけないじゃ済まないでしょう。これは道義的責任で済まない。法的責任が生じたら、だれかがその責任をとらなあかん。要するに損害を弁償せなあかんのですよ。そういうことで、議会はこの予算を通せるはずがないんです。 そしたら、それはそれでいいですよ、議会のことなんでね。どうせこれ議会へかかったんで、議会で審議してくれるでしょう、この補正予算はね。だから市長は、就任当初から市民の意見を聞くんだと、協働の何とかというのをつくったり、とにかく市民を行政へ引っ張り込んで、その市民の意見を聞いているのが正義だと。しかし、市民は今言ったようにボランティアなんですよ。我々議員は高い報酬を得てプロとして審議しているんですよ。そのボランティアの市民の意見を聞くことが正義だということで議会をないがしろにしていたら、議会は要らないじゃないですか。議会軽視も甚だしい、この行動は。 この予算の是非については、私1人の意見ではないんで、議会が審議するんですから、あなたのところがどんな予算を出そうと、それは予算の編成・提案権はあなたにあるんですから、上がってきた予算は我々議会が審査して決定するんで、否決するとか否決しないとかは今は言及いたしませんが、そこで、私のこの予算が不要であるというところの意見を委員長に質問いたします。 具体的に言いますよ。今、こしらえた屋根があるんですよね。これを壊してガラスの屋根にすると。その必要性を言うてください。いいですか。必要性というのは、壊してまで、500万円も1,000万円も損害を出してまで、条件をつけて、基本設計が悪いと言ってるんじゃないんですよ。これを今、壊してまでやりかえなきゃならない理由はどこにあるんですか。 ◎教育委員長(吉良善和君)  私は、教育委員長を務めております吉良善和でございます。本日は説明員として出席させていただきました。よろしくお願いいたします。 王子小学校の手戻り工事について、必要性について大西議員からの御質問でございます。 天窓も、温室状態になることを懸念し、軽量コンクリートに変更したと聞いておりますが、基本計画では、明るい縁側で絵本を読んだり、上履きのままでウッドデッキを歩いて図書室へ行けるようになっており、この学校で教育環境の向上を目指した部分の一つでありますので、できましたらもとの計画に戻していただきたいと思っています。 子供たちの安全対策上の必要性は薄いかもしれないのですが、情緒的に言えば、1年生の教室なので明るく、冬は暖かい教室をイメージして計画されており、御理解をよろしくお願いいたします。 ◆14番(大西強君)  委員長、それであなたを呼んだんです、きょう。我がら70年前の戦争中に生まれた者として、せっかくつくった屋根を何百万円もの損害を出してもとにやりかえる、それやったら初めからやっておったらそんな損害が出ることないんでしょう。もったいないと思いませんか。価値観を聞いたんで、もったいないと思いませんかと聞いてるんです。 ◎教育委員長(吉良善和君)  まさに議員のおっしゃるとおりであります。私もそのように思います。 ただ、今の学校は、子供の学び舎としての位置づけではなく、災害時には中核避難所として、また地域コミュニティーの中心として地域ボランティアの方々が活用されますので、多岐にわたる利用方法を考えて改修してあげないといけないと思っております。 これまでの王子小学校はスチール系の冷たい感じでありましたが、今回は木質系の温かみのある学校にしてあげたいという気持ちであります。
    ◆14番(大西強君)  だから、当初予算で基本設計が出てきて、あなたとこは、温室効果になると、そういう屋根をこしらえるということはそんなに教育上のメリットもないと。それに引きかえ、逆に夏になったら屋根がガラスやから暑なるの当たり前で、そういうことを勘案すればガラス張りの屋根は必要ないと判断して基本設計したんでしょう。それをなぜわざわざやりかえるんですか。 それで損害が出るんですよ、これを実施したら。その損害は教育委員長、あなたのポケットマネーで払うんですか。税金ですよ。税金をどぶへ捨てて、責任もとらんとどうして通っていくと思いますか。道義的責任じゃなくて法的責任なんです、これは。教育委員長はもったいないと言うてますけど、だから呼んだんです。 そしたら、南側の窓を強化ガラスの二重窓にやりかえる。沖縄か何かと一緒で、王子小学校の近辺に空軍基地でもあるんですか。何で二重ガラスにして防音を図らんなんのですか。説明してください。 ◎教育部次長兼学校教育課長(平見善宣君)  今度、蓬莱小学校王子小学校が統合されるわけですけれども、現在、蓬莱小学校にことばの教室というのがございまして、そちらが今度、統合しますと王子小学校のほうの南側の校舎へ入ることになるんですが、近くを電車が通っておりまして、その関係で教職員から聴力を検査したりするときに聞こえづらいということもありまして二重ガラスの要望が出ておりましたので、これを計画させていただいたという次第でございます。 ◆14番(大西強君)  さっきも言うたように、わざわざ今、窓がないんじゃなくて、ガラスが入ってないんじゃないんですよ。入ってるガラスを壊して入れかえるんですよ。もったいないでしょうと言うてるんです。何でそんなもったいないところに金を入れるの。 委員長、私は三輪崎の光洋中学校の出身なんですわ。木造のおんぼろ校舎ですよ、ぼろぼろ。あなたとこは城南やったか知らんけど、城南は立派な体育館もあった。私は光洋中学校で、木造のおんぼろ校舎で、校長が板持って壁を張りかえてましたわ。 総務部長、あなたの中学校のときもあのおんぼろ校舎じゃなかったんですか。建てかえてたか。 ◎総務部長(小山壽行君)  ほとんどが同じだったと思います。一部増築されたとこはありましたが、これは戦後世代の生徒の増加に伴って増築した部分はありました。 ◆14番(大西強君)  我々の光洋中学校は、校舎のすぐ後ろ、すぐ後ろいうてここからそれぐらいのとこを国鉄の線路が走ってるんですよ。休憩時間中に列車が来たら女の子ら手を振るやろ、汽車に。そしたらお客さんがにこにこしながら手を振り返してきた。ほのぼのとした思い出がありますが、私は秀才じゃなかったんで、列車の音がうるさくて授業にならなんだとか嫌な思いをしたいう記憶が全然ないんです。 総務部長はどうですか。あんたは秀才やったから列車の音がやかまして勉強できなんだですか、どうですか。 ◎総務部長(小山壽行君)  その環境が普通だと思っておりましたんで、特に施設がどうこうというふうなことを思いながら学校へ通ったことは余り記憶にありません。 ◆14番(大西強君)  そうですよね。あなたのうちも線路の端やったんです、あそこの。 市長、僕はそのとき剣道部やったんですよ。光洋中学校は体育館がなかったから、放課後、教室の机を廊下へ出してふき掃除して、それでけいこを始めて、けいこが終わったら机をまた運んで、全部1年坊主の仕事ですよ。 城南中学校は立派な体育館があったから、試合はみんな城南中学校の体育館でやるから、光洋中学校は全部試合はアウェーです。ホームでできない。だけど弱かったですか。私たちは県大会も制しましたから強かったじゃないですか。またその後、私は、小山部長ら中学校へ入ってくる前か入ってからか、その前3年ぐらい光洋中学校の野球部のコーチをしましたよ。光洋中学校のグラウンドはライトがないんですよ。セカンドの後ろにすぐライトフェンスがあって、その向こうは線路なんですよ。だからホームで試合はできないんですよ。、緑丘中学校か那智中学校か、広いグラウンドで試合ですよ。 総務部長、あなたは後から入ってきたんですけど、僕が教えているときの光洋中学校は弱かったですか、野球部。どえらい強かったやろ。 委員長、僕は何も自慢話をしてるんじゃないんですよ。学校の施設などというものは教育効果にそんなに影響しないということを言ってるんです。 市長、あなたは家が三輪崎小学校の真ん前でしょう。私らの学校は、あの真ん中の入り口の右側、職員室の窓に二宮金次郎の銅像が建ってたんですよ。今あるんか何か知らんけど、背中にまきを背負って本を読みながら歩いてる二宮金次郎の銅像があったんです。それは、勉強などというものはどこでもできるということの象徴でしょう。そのために銅像を建ててるんですよ。 それで委員長、だから、そういう戦後の貧しいときを暮らした我々としては、子供にできるだけ快適な教育環境をつくってやりたいというのはやまやまでしょう。やまやまなんですよ。親心でしょう。だから、別に私は教育にお金を使うなと言うてないんですよ。教育に金を惜しんだらあかん。政治の一番大事なのは教育ですよ。しかし、必要以上にぜいたくをさせるのが愛情ですか。私は必要以上の話をしてるんです。 今言ったように、我々の子供のときの学校と今の学校は何倍も立派になってるわけでしょう。その上、まだこれをやれというんです。もったいなくないかと。つくった屋根を壊してガラスにやりかえる、どれだけの効果があるんですか。 今、委員長が言うてたでしょう、子供は明るいところでしたいから屋根をガラス窓にするんだと。太陽のもとで子供を伸び伸びと育てようというて、それはキャッチフレーズであって、太陽の光線は肌にも毒だし目にも毒。だれが本を読むのにひなたで読みますか。木陰で読むんですよ。ちょっと暗いほうが勉強は身に入るんや。 言うように、わざわざつくったものを壊してやりかえるなんて、そんなもったいないことを平気でこんな予算を上げてくるのがどうかしてると言うてるんですよ、僕は。ですから委員長に言うてるのは、我々貧しかったからこそ今の子供たちにそういう思いはさせたくないと。それはあんたも僕も一緒や。僕、けちけちしたこと言いない。しかし、今の屋根をつくってしまったんですよ。それを壊してやりかえよと。 この間の説明会で市長がちょっとぽろっと言うて議長に怒られやったけど、何でやりかえるんなと言うたら、建設協議会の人らから、千穂小学校は新築になるのに、新築並みに改修すると言うといて約束を破ったということがあったんでと言うたんですよ。そういう意見も僕もちらっと聞きましたよ。仲間から聞くと、それは真実じゃないんやと。当局のほうから一緒にすると言うたんで、こっちから求めたんじゃないんだという話ですけど、たとえそういう話があっても、そんなねたみ、そねみみたいなことを子供に教えてどうするんですか。王子、蓬莱小学校の子供たちが千穂小学校と一緒に、千穂小学校は新築やから僕らも同じように新しいのにしてくれと言うてると思いますか。だれ一人言うてないと思いますよ。親や大人が言うてるんじゃないんですか。 今も言うたように、我々は今から比べたらそれこそおんぼろですよ。それでも今言うたように、それが当たり前やと思うてるから何にも不満なんかないんですよ。よそと比べてうちはあれと同じようにせえと、そういうねたみ、そねみの心を子供に教えてどうするんだと、それが教育かと。 たとえ委員長、そういう児童、子供がおったとしても、親は、千穂小学校はもう古うて建て直さなんだら危なかったから建て直したんだけど、王子小学校はまだ新しいんで改修して使うんや、我慢しなさい、辛抱しなさいと教えるのが教育じゃないんですかというんです。あっちが新しかったからこっちも新しいと、そういう価値観を僕は委員長と共有できると思うんです。だから今回は、職員に任すんじゃなくて、そのために5人は、教育委員会のトップは民間から選ばれてるんですよ。だから民間人として、やっぱり公務員がそういうところへ出ていくと、どうしても話がうまいこといかないんですよ。だけど同じ価値観を持つ民間の委員が、行政当局のトップとして行ってこういうことでこうしたんだと、すみませんでしたと言うたら僕、理解されると思うんです。それでこういう2億1,000万円ですよ。 市長、これは高村光太郎の「造形美論」という本なんですよ。これ、50年前に、裁判所の前に古本屋さんがあったんですわ。そこで私は高校生のときにこの本を古本屋で買ったんです。何で古本屋で買うたか。お金なかったから。金があったら新刊買いますよ。そうでしょう。私は教育の話をしてるんで、図書館も要らん。 それ見てくださいよ。昭和17年に定価3円で発行されてるんです。ええか。昭和17年というのは戦争の真っ最中じゃないですか。戦争の真っ最中に高村光太郎は造形美術の評論を出してるんやで。すごいと思いませんか、教育って。戦争の真っただ中、戦争の真っ最中に美術もへったくれもないやろ。違うんですよ。いかに教育というものは大事か。 ということは、昭和17年に発行されたのを僕が高校2年か3年になるころに買うたんで、発行されてから20年後に買うたんです。それから50年、だから発行されてから70年ですよね、その本。紙は粗悪というか、段ボールに使うような紙ですよね。僕にとってはなくてはならん本なんですよ、それ。だからそれは、今、私は議員をしてますし事業をしたりしてるから、その本は私の実生活には無用の本だけど、それを時々読むと高校時代に戻って、自分の将来の夢が広がり込んでいたところへ戻るんですよ。おれ市議会議員になってよかったんかなと、道踏み外したんとちゃうかとか、やっぱりそれを読むと高校時代に戻るんですよ、夢ばっかりのときに。いいですか、その本を王子小学校の校舎に例えてください。紙は悪いしぼろぼろでしょう。だけどそれ、市長、紙が悪いから、ざら紙やから、電気スタンドの光線で読むと光らないから読みやすいんですよ。紙が分厚いでしょう。だから物すごくめくりやすいんですよ。だから、その本は古くてみすぼらしいんですよ。しかし、その中に書かれてる文章が大事なんでしょう。その装丁を校舎と見立てたときに、教育の本質を言うてるんですよ。委員長、書いてる中身が大事。文章を読めたらいいんですよ。それは定価の何分の1で買うた。だから、勉強したい、読みたいと思ったら別に新刊本を買わなくても古本屋さん行けば買えるんです。そしたら、はたへずっと置いとけるんですよ。どうしても読み返そうと思っても、図書館で借りた本は返したら読み返したいと思ってもまた手続が煩雑なんで読み返せないんですよ。お金がなかったら、そういうふうに表紙がぼろぼろであろうと古い本を買ってきて手元へ置いたら、読み返したいときいつでも読み返せる。僕はそれなんで、委員長、500万円とも1,000万円とも言われる屋根を壊してやりかえる、そんなもったいことを吉良委員長ともあろう者が指示するとは思えない。 だから、もったいないと思うんだったら、それを今の王子小学校の保護者、我々よりも30年も年下の人たちが今保護者なんだから、そういう人の要求に対して、これで辛抱してくれと。ということは、今度、王子と神倉小学校と建てかえるときは王子のほうが早いんでしょう。そのときは神倉小学校、向こうは新しくしたんやからこっちも新しくせえと言うんですか。そうじゃなくて、今の神倉小学校の子はきれいな立派な校舎へ入れますよ。30年後には古いところへ入らんなんでしょう。古いところへ入らんなん子供が出てくるんですよ。そこへ生まれたら、その時代に生まれたら仕方ないじゃないですか。 この6月4日に光洋中学校の同級会をしたんですよ、宇久井の国民宿舎で。大勢寄ってましたわ。70歳やから、古希やからしばらく集まってなかったんで寄ろうと。あの同級生を見てみなさいよ。一緒になりたくてなったんじゃないんですよ。たまたま同じ年に生まれたんで同じ学校でしょう。運命じゃないですか。だから、神倉小学校が立派になったから王子小学校も同じように立派にせえとか、そんな理屈は通らん。 だから委員長、今言うように僕は子供らに教育費用を始末するように誤解されてもいかんので、僕の意図するところは、2億1,000万円もの金はもっと教育効果の上がるところへ使ったほうが子供たちのためになるんじゃないですかと、それをどういうあんたらは行政姿勢で臨んでるかを聞きたい。 ○議長(松本哲也君)  質問中でありますが、10分間程度休憩いたします。 △休憩 午前11時03分--------------------------------------- △再開 午前11時16分 ○議長(松本哲也君)  休憩前に引き続き会議を開きます。 一般質問を続けます。 14番、大西議員。 ◆14番(大西強君) (登壇) 一般質問を再開いたします。 それで委員長、どうしてあなた方はこういうもったいない予算を平気で上げられるかと僕は考えるわけですよ。人の金だからじゃないんですか。自分のお金で自分の家を改修するのにこんなもったいないことをする人がおるんでしょうか。こういう補正予算を堂々と上げてくるというのがわからない。 市長、僕の母親が2年ちょっと前に亡くなったんですよ。その死んでいく2年ぐらい前、家を改築しているというのを聞いたんで私は見に行ったんですよ、母親のとこへ。そしたら、屋根を吹きかえて外壁をきれいに張りかえてしてたんだけど、中へ入ったら台所がそのままになってるんで、私が中学生のときに建てた家ですから50年前に建てた家なんで、当時の台所の用途でやっぱりすすびているというか、汚いと言ったら語弊がありますけど、それは真っ黒で、今はみんなシステムキッチンできれいですわね。それで私は母に、母ちゃん、せっかく直すんやから台所もきれいにしたらと言うたんです。そしたら、母はこう言ったんです。あほなこと言うな。私が死んだらあの子らこんな古い家へ住まへんやろ。新しく家建てかえるやろう、もったいないやないかと。どう聞きますか。私の母は、いいですか、あの子らというのは孫のことなんですよ。あの子らは、今の子はこういう古い家に住まないだろうと。私が死んだら家を新しく建てかえるからもったいないんやと。それで僕は母に、母ちゃん、生きてるうちに得とらなんだら、孫のことまで考えんでもええでと言うた。わかりますか。自分のことだったら、自分は古いので我慢すると。孫のために、今改修する金があるんやったら孫に置いといたったほうがあの子らは喜ぶだろうと。だから、どうせ建てかえるものを今変えてしまうとその費用がもったいない。母はお金がなくて改修せなんだんちゃうんですよ。あり余るほどお金があるんです。しかし家庭のことだったら、委員長、涙が出ますよ。そうでしょう。 今、あなたのところの近所で暮らしているのは、僕は今、僕の育ての母親のことを言うてるんです。あなたのとこの近所で暮らしているのは僕の産みの親、実の親で、まだ元気に暮らしてますけど、今話してるのは僕の育ての親のほう。ですから僕は、実の親とは交流が一切ない。なぜか。育ての親と考えが全然違うから。わかるでしょう、なぜ僕は実の親とは交流がないか。だから育ての親を尊敬してるんです。大好きなんです。我々も尊敬されるようにならなあかんのちゃいますか。我がらだけよかったらええんと違う。 王子小学校の改修資金、お金があってするんならいいんですよ、そんなもったいないことをしても。しかし、全部これ借金でしょう。その子らがこの借金を払わんならんのです。お金があってやってやるんだったらいいんですよ。過疎債を使うのか合併特例債を使うのか、そんなことは関係ない。全部税金や。この10億円全部借金。国の借金が1,000兆円でしょう。うちの市役所の連結で借金は幾らあるんですか。幾らぐらいでええのよ、細かいことは聞かない。幾らぐらいあるんですか、連結で。総務部長。 ○議長(松本哲也君)  小山総務部長。 ◎総務部長(小山壽行君)  公社の分も含めてのお話かと思いますので、300億円を超えております。 ◆14番(大西強君)  委員長、うちの借金300億円を超えたあるんやで、300億円。子供にこんなぜいたくするのに何億円もまたつくる。その借金はあの子らが払うんです。おかしいと思いませんか。みんな考えなあかん。我がらが今、金あって、それでええ学校をつくったろうと、それはいいんですよ。違うじゃないですか。ええ格好して自分らはそれをこしらえて、ああ市長さんこれ建ててくれた、校長先生これ建ててくれたと。建ててくれたけど、そのお金は子供らが払うていかんなんのです。そういうことを考えたら、こんな無駄な、必要以上にですよ。僕が言うてるのは無駄と言うてない。必要以上に無駄なことをする必要がないと。 委員長、僕の孫、今、委員長も知ってると思う。僕の孫はことし4月に大学に入ったんです、蓬莱小学校を出て。そして大学へ入るのに、その前に僕とこへ大学へ入ったからあいさつに来たんですよ、孫が。それで、うちのその子らは3人兄弟なんですよ。僕の次男は3人子供がおるんです。あなたたちは、少子化で子供をふやせと。だから子供をふやすための政策をいっぱいとってるじゃないですか。子供をようけ産んでくれとやってるでしょう。うちの息子とこは3人産んどるから、まあようやったほうやの。その一番上の子が大学へ行くから、僕は、おまえ女の子やのに大学へ行く言うて、下にまだ2人あるわけです。おまえらみんな大学へ行くいうて言うたらお父さん大変やぞと言った。そしたら孫は、うん、わかってますと。それで奨学金を借りるんだと言うんですよ。そうか、偉いねと。 総務部長、僕も2人子供おりますけど、熊野高専へ自宅から通ったからそういう苦労が経験ないんですよ。総務部長やったら経験あると思うんですが、あなたたち公務員を、委員長は社長やけども、平均的な一般の市民が2人3人子供を大学へやるのに借金せんと生活が維持できますかね。その感想でいいですよ、感覚でいいからどうですか。あなたたち、一般の人が今、子供が2人3人同時に大学へ行って、借金もしないで生活が維持できますか。どうですか。感想でいいんですよ。 ◎総務部長(小山壽行君)  普通は何らかの、そのときに要るお金というのは集中しますから、私もそうですけれども、借り入れをやりながら子供を育てた、そういう経験を持っております。 ◆14番(大西強君)  えらいんですよ、子供を産め子供を産め言うたって。だから子供を制限するんでしょう。 それで、その僕の孫と前へ座ってる同僚議員の息子と同級生で同じクラスなんですよ。大学も同じ大学へ行くんですわ。それで僕はその同僚議員に、おれとこの孫は奨学金を借りて行く言いやるが、おまえどうするんなと言うたら、同僚議員は、いや、もちろん奨学金借りるけど、それで足らんから信用金庫で教育ローンを組んできたんやと言うんですよ。そしたら、奨学金を借りて行ったとしても、その子らは大学出たら即500万円以上の借金を肩に背負うんです。それでうまく就職できればいいけど、就職できないと1年も2年も償還がおくれたらブラックリストに載るんです。わかるの。 それで、この2億円という金額なんです。そこへ使えというんじゃないですよ。そういうのが実態でしょう。政府は給付型の奨学金をふやすふやすというて言うてるけど、民主党は言いやるけどいっこも提案せんじゃないですか、言うばっかりで。なぜですか。借金で首回らんからでしょう。ほとんど利子つきの奨学金なんですよ。だったら、用途が違うから、金は別ですよ、単に金額の話です。2億円というお金を新宮市から出ていく大学生に給付せえと言うたら2億円といったら無理ですよ。しかし、利息ぐらい補てんしてやったら2億円の金額だとどれだけの学生を助けられるんですか。お金というのはそういうところに使うんじゃないんですかと言うてるんやで。 今言うたように、設備を少々ようしたからというて子供が幸せになるわけじゃないし、教育効果が上がるわけじゃない。だったら、そんなとこへ10億円も使うんだったら、そんなお金を使うんだったら、その子らのために借金をちょっとでも減らしておいたったらどうや。子供が大学へ行くのに、大学へ行く授業料も払えんのに家を建てかえる人がおりますか、借金して。冗談じゃないですよ。そういう非常識な予算を上げるのに私は我慢がならない。 もう最後にしますけど、いろいろ言いたいことありますけど、委員長、教育とは何ぞか。 僕は自分のことばっかり言いますけど、僕、評論家じゃないんで、自分の体験したことから酌み取ったことしか言えないんですよ。だから家庭の恥もさらしますし、自分は、実際に生きてきた中で、こういう体験に基づいてこうだというのが僕の主張の仕方なんですよ。文学はロマンチストで、自然文学は嫌いなんですけど、やっぱりここは政治の場ですから本音でしか言えないんですよ。そこで、最後に教育とは何ぞかと。 僕は若いころ、今から50年前に自動車の修理工、整備士をしてたんですよ。経験がある。そのとき、東京の自動車の整備の専門学校で50年前に最初に受けた講義のときに教官がこう言ったんです。ほかのことはすべて忘れたが、私は50年来、その言葉を忘れたことがないんです、その教官の言ったこと。こう言ったんです。これから皆さんに整備、車の修理の仕方を教えるが、車の整備士は医者と一緒なんだと。修理する対象が人間か車か。だけど、お医者さんはステータスが高い。そやけど君たちは誇りを持ちなさいと。 そこで、皆さんはエンジンの整備、修理が花形だと思うが、車の修理でエンジンの修理なんか下手くそでいいんだ。大切じゃないんだ。エンジンが故障したら車はとまるから事故を起こさない。大切なのはシャシー、車体なんだ。ハンドル、ブレーキ、タイヤ、ホイールが故障すると事故が起こって人命を損なうと。我々は若いからエンジンの修理が花形だと思うんです。その教官がそう言った。そしたら、事故が起こって人が死んだら、どんな名医でも死んだ人間は生き返らせられない。それだったら死人をつくらない自動車の整備士のほうが医者より上なんだ。けがさせなかったら医者は要らんと言うんです。だから車の修理の仕方、エンジンが故障した、シャシーが故障した、ブレーキが故障した、その直し方は、これは技術の伝授なんです。だから、修理の本質、教育の本質というのはここにあると思ったんです。だから忘れられないんです。車の修理は、それを直すことを一生懸命に勉強するんですよ。そやけどそれは技術である。大切なのは、ドライバーの、その車に乗る人の安全を確保するのが整備士の本髄だということを教えたんです。これが教育やと思うんです。 ですから、修理の仕方は子供に算数の計算の仕方、書き取りを教えるのと一緒なんですよね。しかし、我々の言う教育は、我々は学校の先生じゃないんだから、技術を教えるのは我々の仕事じゃないでしょう、市長。教育行政を行うのが我がらの仕事だと思うんですよ。だから、教育に対する我々の本来の目的というものをよくみんなで理解したいと思うんです。 そこで、最後になりますが、今言うたように委員長、50年前に受けた講義を一字一句忘れずに、それだけ。もう修理の仕方は忘れましたよ。しかし、それが生きています。私は市議会議員だから、市議会議員の本分は何かと考えるわけです。 だから、我々は市議会議員として、地方自治法で、大事な市民の血税をあなたたちが適正に使うか、その予算が、その税金の使い道が正しいかどうかをチェックするのが我々の最大の任務でしょう。責任なんですよ。権限であって責任でしょう。ですから私は、こういうせっかくこしらえた立派な屋根を壊してまたガラス張りにわざわざするという、こんなもったいない無駄な予算を認めるわけにはいきませんので。 政治で最も大事なのは、以前に「論語」の教えを引いて言いましたが、教育であります。子供たちのために必要な予算を惜しむべきではありません。しかし、必要以上に不必要なものは倹約して、本当にためになるところへ適切に投入することが私たちに課せられた任務ではありませんか。本議会に提案された王子小学校の増改築に係る追加工事の補正予算については、不要であり、不適切であると思慮いたします。撤回していただきたくお願い申し上げて、一般質問を終わります。 ○議長(松本哲也君)  昼食のため、午後1時まで休憩いたします。 △休憩 午前11時38分--------------------------------------- △再開 午後1時00分 ○議長(松本哲也君)  休憩前に引き続き会議を開きます。 一般質問を続けます。--------------------------------------- △辻本宏君 ○議長(松本哲也君)  6番、辻本議員。 ◆6番(辻本宏君) (登壇) 最近にはない季節外れの台風が立て続けに来て、職員の皆さんも大変なときであると思いますけれども、一般質問をさせていただきます。 一般質問なんですけれども、今回も大雨警報が出ておりますので、防災対策の方、職員の方、これからいろいろとやられることが多いでしょうから、先に3番の今後の台風、地震に備えた防災対策というのをやりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 3番の今後の台風、地震に備えた防災対策についてというところなんですけど、自主防災の強化に向けてということを挙げてます。 昨年の東日本大震災による津波、紀伊半島豪雨による大水害を記憶に、人命を第一に、被害を最小限に食いとめるのが行政の努めであります。しかしながら、そういった事態が起こっても市民の人たち一人一人に対応するのは困難をきわめます。そのため、自助、自分の命は自分で守る、共助、隣近所お互いの助け合いが非常に大切になってきます。このたびの災害時要援護者避難支援制度というところの実施というのは評価しております。 質問なんですけれども、現在、市内の町内会で自主防災組織をつくっているというのはどのぐらいありますでしょうか。 ○議長(松本哲也君)  井上防災対策課長。 ◎防災対策課長(井上登君)  102の自主防災組織が立ち上がっております。 ◆6番(辻本宏君)  市内で町内会というのは160町内会ですかね。そのうちの102ということですね。そしたら、組織率といったら何%ぐらいになりますか。 ◎防災対策課長(井上登君)  組織率は67.6%となっております。 ◆6番(辻本宏君)  この組織率、5年、10年前と比べてどうですか。 ◎防災対策課長(井上登君)  10年前、平成13年度まででは39組織、約35%の設置率であります。平成18年度まで、5年前までは95組織、約55%の設置率であります。 ◆6番(辻本宏君)  10年前は35%、5年前は大体55%、徐々に組織率が上がってきていると。組織率の上昇、つくるところの進行度といいますか進みぐあいというのが何か緩慢なように思うんですけれども、どうでしょうか。組織率が上がらない理由というのは何かありますか。 ◎防災対策課長(井上登君)  当局側としましては、やっぱり働きかけの積極性が弱いのではないかと思っております。それと町内会側におきましては、町内会活動が活発でないところが多くなってきたのかなというところと、世帯数が一けたの世帯とか十数世帯とかいうところが未設置の町内会には多くございます。それと、やはり高齢者が多いということで、自主防災組織を立ち上げるのをためらっているような町内会もございます。そういうような状況が重なって進捗率が悪いのではないかと思っております。 ◆6番(辻本宏君)  全体のいろいろな要素をとらえればそうなんでしょうね。ただ、私自身、議員の立場から言うと、行政からの働きかけというのがとろい、鈍いというふうな気がするんですけど、実際、町内会は高齢化が進んでます。ただ、私とこの町内会なんか例にとってみると、かなり高齢なんですけれども、高齢の人が多いんですけど、75歳の方が非常に熱心で精力的にやっているところもあるんですよ。ですから、一概に高齢化というようなことは自主防災については言えないんじゃないかなというふうに思います。ですから、あとは行政の働きかけ方、やり方でこの組織率がかなり左右してくるんじゃないかなと思っています。その点、よろしくお願いします。 あと、自主防災組織のないところなんですけれども、防災の啓発というのはどうされてますでしょうか。 ◎防災対策課長(井上登君)  現在、昨年3月の東北の大震災とか台風12号の被害を受けまして、地域においても意識は高まってきているというところでありまして、タイミング的にはこの時期なのかなというのは思っておりまして、今年度、集中的に自主防災の活動の活性化、そういうところの立ち上げというところを課として取り組んでいこうということで、今、課内ではそういう統一した見解で今年度取り組むような予定になっております。 未設置の町内会には説明に行ったり、何かの機会をとらえて積極的に立ち上げをお願いしていくという形になろうかと思います。 ◆6番(辻本宏君)  そしたら、逆にこれまで自主防災組織のある町内会なんですけれども、町内会で主要な人たちに年に何回か集まってもらって啓発意識なんか高めておられますでしょうか。 ◎防災対策課長(井上登君)  これまでは、そういうところで当課が主導となって集まってもらって開催をしたということはございません。一部の町内会同士で集まってということはありましたが、その程度でありまして、情報の交換の場というようなことでもありますので、そういうところでは学校区単位とか、そういうような連絡協議会というのも必要ではないかと今は考えております。 ◆6番(辻本宏君)  ここが一番大きいんじゃないかなと思います。今、課長に聞いたところでは、自主防災組織のある町内会が年に何回か、1回でもいいんですよ、全然行政から働きかけて集めてないということですよね。ですから、そこら辺が基本じゃないかなと。それによってほかの町内会が影響を受けて出てくるということ、自主防災組織を結成するという波及効果が出そうな気がするんですけれども、そこら辺どうですか、これから当局として、その一つの大きな足がかりとしてやっていくべきであると思うんですけど、いかがですか。 ◎防災対策課長(井上登君)  議員おっしゃるとおり、地域の防災力を上げていくためには、やっていくべきであると思っております。 ◆6番(辻本宏君)  ぜひお願いしておきます。 走り走りなんですけども、2番目の来月29日に行う津波想定避難訓練の実施、これ来月の29日に市内一斉にやられるわけなんですけど、ここで、私の住んでいる近辺で結構アパート、マンションというのが多いんですよね。そのアパート、マンションに住んでいる人たちへの津波避難訓練の周知というのはどういうふうにされてるのかな、行政のほうでは。 ○議長(松本哲也君)  井上課長。 ◎防災対策課長(井上登君)  全体的には広報しんぐう7月号へ掲載させてもらいます。それと地方紙にも記事提供をして、そういうところでお知らせをしていきたいと考えております。 今回の津波避難訓練につきまして参加していただける町内会については、どこへ逃げるという避難場所を現在聞き取り調査中であります。そういう中で、町内会からは回覧文書もしくは各戸配布の文書をつくってくれというような依頼を多く受けております。そういう中で、これは町内会さんにお願いせなあかんのですけども、各戸配布などしていただけるんであれば、より多く印刷してその部分へも配っていただく、そういうような形でのお願いもしようかなと思っております。 ◆6番(辻本宏君)  わかりました。 アパート、マンションへ住んでる方というのは、どうしても傾向として若い世代が多いんですよ。なかなかこういうふうな避難訓練に参加する意識というのが乏しいのか、それは人それぞれありますけれども、興味がないのか、そういうふうな人を底上げというか、参加させることが大事だと思うんです。 今、課長のほうからは新宮の広報紙、新聞、あと町内会の戸別ということなんですけど、かなりこれアパート、マンションへ住んでる人たちの軒数というのは多いと思います。私なんかの住んでるところでも結構多いです。それが町内会に預けて全部行きわたるかどうかというところなんですけど、私自身考えてるのでは、何日か前に広報車か何か1回出すのもいいんじゃないかなと思ったりもしてるんです。それですべて満たせるわけじゃないと思いますけれども、意識を高めるために、それも1回にとどまらず、何回か広報車を出していくということをお願いしたいです。 あと、今度はその当日、地域の実情に応じた一時避難場所の確認ということがあるんですけど、これはどうなんですか、市の職員を市内全域に配置させるんでしょうか、それか、配置はせずにそれぞれの地域の人に一時避難場所の確認を任せるかどうかなんですけど、いかがですか。 ◎防災対策課長(井上登君)  先ほども言いましたが、現在、各参加町内会については避難する場所を確認しております。そういう中で避難場所を確定しましたら、職員についてはできるだけ多くの避難場所へ配置したいという考えを持っております。ただ、どうしてもすべてのところへ配置できない場合は、町内会様に協力を得ながらという形になろうかと思っております。 ◆6番(辻本宏君)  わかりました。 その一時避難場所なんですけれども、この間、新宮市内と三輪崎地区、津波の危険性のあるところの海抜マップですか、高いところのマップをつくられましたね。一時避難場所はそれ以上の箇所になると思うんですよ。その点について、その後どう行政としたら出していくんですか。それが現実の皆さんの避難場所ということになると思うんですけれども、前回出した市内の避難マップ、三輪崎のマップというのは一応の参考だと思うんです、このぐらいありますよという。ただ、本当に高齢者がふえてるから、高齢者の方が多くなってるからなかなかそこまで行けない、到達できないという方もいらっしゃいますから、だから近場の高台、そこら辺になってくると思うんですけど、そういうふうなことはどう行政のほうとしては考えられてますでしょうか。 ◎防災対策課長(井上登君)  避難訓練は、逃げるだけではなくて、それを実施した後は検証という形になろうかと思います。そういう中では、津波避難の協力施設であるビルとかも今後も探っていきたい。それと、避難した際に不都合があった、そういうところのお話を聞かせていただいて今後の対策の参考とさせてもらいたい。それで、そういう形の中では避難誘導板の設置とか、そういうところにつなげていきたいと考えております。 ◆6番(辻本宏君)  今後、十分生かしていくということですね。 今後の台風、地震に備えた防災対策についての最後なんですけれども、毎年、津波避難訓練というのは行うんでしょうか。 ◎防災対策課長(井上登君)  津波避難訓練という形につきましては、継続が絶対必要ではないかと思っております。やり方としては、今回は大きく全体的な訓練となりましたけども、地域ごとの訓練であったり学校区の訓練であったりということでいろんな形で取り組んでいく、そういう中で何年かに一度は全体というような訓練ということで、多く訓練はしていきたいというふうに考えております。 ◆6番(辻本宏君)  何年かに一度はやっていきたいということですね。 それでは続いて、初めに戻らせてもらいまして、1番のごみ減量推進事業についてという項目の質問をさせてもらいます。 これ、平成22年12月にも大体同じようなことを伺ったんですけれども、項目として、将来を見据えてのエコ広場のあり方ということで、我々自身と子や孫の将来をみずから考え、地球の環境を守るため、自然資源の消費を抑えてリサイクルを進める循環型社会づくりは今も変わりありません。まぜればごみ、分ければ資源の発想で、新宮市も市内160カ所にエコ広場を設けて、ごみ減量のため、分別した資源ごみを回収してリサイクルに取り組んでいる。 この事業も、取り組んでからちょうど10年が過ぎました。この事業はとても貴重で大事なことであり、一面落ちついてなじんでいるようにも思えますが、この事業を始めた10年前と比べ、どんどん高齢化が進んでいる。また、ひとり親家庭など生活難の時代になって、決まった日にち、時間、場所へ持っていくのは無理が出てきています。7年前に合併した熊野川町では、もっと厳しい状態になってるんではないかなというふうにも思います。資源ごみを収集する方法を段階的に見直す時期に差しかかっているのではというふうなことを言いたいです。 新宮市がこの事業に取り組んだとき、4年ぐらいたってからでしたでしょうか、エコ広場の現場で、この事業の目的というのは大変いいことで、よくわかると。ただ、いつまでエコ広場をやるのか、私らいつまでついていけるのだろうかと60歳代、70歳代の人に言われたことをはっきり覚えてます。 前回、中地課長は、これと同様の質問に対して、一番の問題点は高齢の方々がエコ広場へ持っていくことである、そこでふれあい収集で対応しているという御答弁でした。ふれあい収集というのはよくわかるんですけど、市全体を見てると、今もさらに近い将来、これでは追いつかなく、満たせなくなってくるのではないかという心配があると思います。ですから、何度も伺ってしまいますけれども、どうでしょうか、この事業について。 ○議長(松本哲也君)  中地市民福祉部次長兼生活環境課長。 ◎市民福祉部次長兼生活環境課長(中地清剛君)  今、議員御指摘のように、皆さんの中には、決められた日にちとか時間に資源物を持っていくというのは困難な方がいらっしゃるというのは私どもも認識してございます。そういうふうな方のためにも当然、月1回、平日に困難な人のための日曜エコもございますし、そういったところへ持っていっていただければ助かるというふうなことも考えてございますし、また、平日でしたらクリーンセンターのほうでエコをやってございますので、時間内であれば持っていけるというふうなやり方も私どもやらせていただいてございます。 ふれあい収集事業につきましても、エコ広場をやり始めた同時期ごろからやらせていただいている事業でございます。現在でも260件ぐらいの御利用がございます。全体でいきますと四百数十件申請されているんですけれども、全体的には毎年30件、40件の申請がふえてるというふうな状況になってございます。 ここ何年か、エコ広場、ふれあい収集が始まってからそれほど大きな増減というんですか、高齢化が進んでいる中におきましても件数的にはそれほどふえてはないので、大幅な増加というのは目立って出てきておりません。あとは今、隣近所、共同の面とかいろいろございますけれども、そういった助け合いでやっていらっしゃる方も結構あると聞いてます。 ただ、ふれあい収集、この事業につきましては私どもも必要な事業だと思っておりますし、これを必要としていらっしゃる方がおられる限り、うちとしてはこの制度、事業を続けていきたいと考えています。 ◆6番(辻本宏君)  当局のほうは続けられる。ただ、永久に続けられるのか、続けるのかということなんですけど、私の知るところでは、町中で拠点集中型の毎日開業している、名前で言うとエコステーションとかエコドームというところも出てきてるんですよね、やる市町が。こういうふうなことも考えていかれたらどうかなと思うんですけれども、それはいつでも持っていけるということですね、そこの場所へ。 前回の質問の続きで、永久的に続けていくのか続けていかないのかということに対して、課長は今後、新たな資源ごみの分別収集する方法を調査研究していきたいというふうな話もされてましたね。その後どうですか。調査研究というのはされたのか。 ◎市民福祉部次長兼生活環境課長(中地清剛君)  調査等はさせていただいてます。それと、私どものほうの新宮周辺広域ごみ処理協議会、那智勝浦町とか太地町とかそういった関係自治体で取り組んでございます。そういったところでもいろいろなごみ処理施設、視察等させていただいて、そういうふうにクリーンセンターと、そしてまたそういったプラザ方式でやっているところとか見学、視察させていただいてございますし、また、今、議員おっしゃりましたようなステーションとかエコドームですか、そういったものについて、資料だけですけれども、そういったものでいろいろ研究させていただいてございます。 その辺で、新宮市にとってどういうふうなものがいいのかというふうなものについては今後さらに検討していかなあかんと思いますし、あと、昨年の災害で、私どもが開催しておりましたごみ減量等推進審議会ですけれども、ちょっと今休ませていただいてます。今年度再開する予定にしてますけれども、やはりそういうふうな面も今後、議員が先ほどおっしゃいましたように、高齢化とかいろいろな問題が出てきますので、そういった中で協議していただいて、今後のあり方なんかを今そういうふうにやっていただこうと考えてございます。 ◆6番(辻本宏君)  そしたら、ごみ処理にかかわる市長の諮問機関であるごみ減量等推進審議会というのはまだ再開されてないんですね。再開せずにそのままでいるわけですね。 ◎市民福祉部次長兼生活環境課長(中地清剛君)  まだちょっとうちのほうが業務上、ごみの処理的な問題がございますので、そちらが終了して、とりあえず7月からは再開したいと思ってます。 ◆6番(辻本宏君)  来月からですね。そしたら間もないですね。 中地課長は、私の問いにはっきりと調査研究してるということは言われなかったですけれども、多分、それぞれの情報というのは、そこはプロフェッショナルですから持たれてると思うんですよ、ごみ減量、ごみ処理について。いろいろまとめて、とにかく第三者委員会であるごみ減量等推進審議会へ何かの方針として示しますよね。当局、市長と相談して、これでいこうという形で。その中身というのはまとまってるんですか。 ◎市民福祉部次長兼生活環境課長(中地清剛君)  今のところ、確固たるもので決めているわけではございません、うちのほうでも。ただ、今後10年を目指した廃棄物の処理基本計画ですので、10年たちますと当然、うちのほうのクリーンセンターの問題等も出てまいります。そういったものも考えなければいけないことになってきますし、ごみの量、質、そういったものがそこで変わってくる可能性もございますので、そういったものにつきましても、きちんと情報は審議委員の皆さんに開示して、そしてその中で私どものほうとしても方向性を幾つか出させていただいてやっていただきたいと思ってます。 ◆6番(辻本宏君)  その基本をしっかりとしてやらないと、何もなしで審議会の中へ諮問したとしても何も出てこないと思うんですよ。ですから、そこら辺の方針は十分固められて、今後、よりよいごみ減量、リサイクル、そういうふうな循環型社会に沿うような形で、なおかつ新宮市の実態をよくとらえて、いいものをつくっていっていただきたいんです。 中地課長は前にこう言われています。一般廃棄物の処理、ごみ減量処理については当然継続していく。ただ、継続していくけども安定というものが最重要課題だというふうに言われてます。長期的な視点に立って行っていくべきだということなんですけど、安定というところが気がかりなんです。今、新宮市のこういうふうな社会状態を見て安定しているのかどうか、ごみ分別、収集の方法がですね。そこが気がかりなんでこの質問をさせていただいてるんですけど、ですから、来月に審議会へ諮問するわけですから、大体、担当課のほうでこういうふうな方針でいくと、エコ広場はこういうふうなことというのはもうできてるんではないですか、基本的な項目というのは。その点どうでしょうか、今も何もなしというのは。 ◎市民福祉部次長兼生活環境課長(中地清剛君)  当然、うちのほうの考え方、こうやって進めたいというふうな方向性は持っていなければいけないと思ってますし、その辺を審議会のほうに出させていただいて、その他いろいろな資料も当然開示しながら、人口問題とかそういった状況、またごみの量とかそういったものが出てくると思います。そういった資料を開示しながら、よりよいものをつくっていただきたいと考えてます。 ◆6番(辻本宏君)  エコ広場というのを十分考えて、今後、よりよくなるように持っていっていただきたいと思います。 それともう一つ、ごみ減量等推進審議会のほうへ一つの課題なんですけど、ごみ収集コスト、これは、昨年9月の大水害でかなり財政的に負担も大きくなってきてると思うんです。どこかでいろいろとやりくりしていかないといけないんでしょうけれども、前も気がかりで何度も言ってるんですけど、ごみの収集処理コストというのは結構してますよね。だから、ここら辺どうですか、コストのことについても審議会へ具体的に示す内容というのがありますでしょうか、そこら辺できてたら。 ◎市民福祉部次長兼生活環境課長(中地清剛君)  議員御指摘のように、ごみに関する経費については、私どもも前回の御質問の中でも申し上げたと思うんですけれども、見直せるところはどんどん見直していきたいというふうに考えてございます。 ごみの収集経費、いろんなごみに関するコストについては、ごみ減量等推進審議会のほうにもきちんと、去年とかそういった災害前にはお渡ししてございます、いろいろな面も情報は開示させていただいてます。今後さらに、昨年の台風12号による費用なんかもまた当然開示していかなければいけないと思ってます。それによって、また委員さんの考え方もどういうふうなものになるかというふうなこともございます。 私どもとしては、先ほども申しましたけれども、あらゆる情報を開示して、そういったものすべてについていろいろと協議していただきたいと思ってます。 ◆6番(辻本宏君)  ごみ減量等推進審議会の委員さんに開示してるというふうに言われますが、具体的にどういったことを開示されてますか。 ◎市民福祉部次長兼生活環境課長(中地清剛君)  まず、エコの関係の経費、推進員さんに対する支払いの経費、年度別で、あとごみ収集の資源回収におけるごみ収集の経費、すべて年次別にさせていただいてますし、ごみの排出量の推移、そういったものもすべて出させていただいてます。 ◆6番(辻本宏君)  ごみ減量推進事業についてはこのぐらいにして、あと、2番目の新宮市の災害復興について、新庁舎の建設ということを問いたいと思います。 その前に、いろいろな問題があるわけなんですけど、私自身気になるところで、市の幹部の皆さんというのは大変こういうふうな災害警戒態勢というのはもう本当に粉骨砕身、お忙しいかと思うんですが、このごろ昼間、頻繁に幹部会、部課長会というのをよく開いていますよね。予定表を見ますと幹部会部長会と月に2回、3回ぐらいスケジュールになっているようなんですけど、それも昼間ですね。これを、業務時間が終わってからか朝早く、業務時間外にすることというのはできないんでしょうか。 大分前の過去の市長のときの引き締め策かどうかわからんですけれども、早朝、朝7時から幹部の皆さん集まってとか、終わってから6時から幹部の会議をするよというふうなことがあったように思うんですけれども、市長、いかがですか。 ○議長(松本哲也君)  田岡市長。 ◎市長(田岡実千年君)  幹部会は基本的に月1回というふうに決めておりますし、基本的に1回しか開いてはおりません。 ◆6番(辻本宏君)  それは昼間ですね。 ◎市長(田岡実千年君)  基本的に朝9時から行っております。 ◆6番(辻本宏君)  ですからそれも業務時間外、早朝にやるとか、先ほど申し上げた。課長会なんかもそうですよ、幹部ですよね。早朝にやるとか業務時間が終わってからとかいうふうな形はとれないものかなと思うんですよ。 というのは、いろいろな問い合わせ、私もいろいろ聞きたいことが課長さん、部長さんにあります。そのときに、幹部会やってますとか結構多いんですよね、会議に入ってます。それはほかの会議とかもあるんでしょうけれども、ここら辺、気持ちを引き締めていく意味でも、こういうことやることが大きいんじゃないかなと思うんです、職員の幹部の皆さんの気持ちの面持ちというんですかね。8時30分から5時15分までは勤務時間だと、市民の方向を向いていると。それは、幹部会や部課長会があるから市民のほうを向いてないというわけじゃないですよ。問い合わせに十分対応できるような体制をとってると。いろいろな問い合わせがあって、それが何かあれば幹部会ということに移るんでしょうけれども、そこら辺、市長しっかりとそこらの行いというのも一つの大きな効果を得るんじゃないかなと思うんですけど、いかがですか。 ◎副市長(亀井寿一郎君)  ちょっと私、記憶にはないんですが、時間外に幹部会をしておったということは存じておりません。その当時、組織内に入っていなかったので私の記憶にはないと思うんですけども、そういうことは私の記憶にはないので、ちょっとはっきりした返事はできません。 ただ、幹部会で協議が必要な事項については、今、定期的に9時ということから始めておりますけども、場合によっては臨時的に、結論が出なかった場合はまた再開する、日を改めてするとか、いろんな対応の仕方いうのはしております。 それから、幹部会で協議する事項については、各担当者、それから各課長等も含めて説明を求めることがありますから、ただ幹部だけ集まって協議するということではなしに、広くそういった職員を招集してということはたびたびやっておることですから、限られた時間内に限られた内容で終わるというふうなことではありません。ですから、幹部その者だけが出てきて協議するという場合もあれば、必要に応じて市長から招集をかけて来てもらう、他の職員にも来てもらうというようなこともたびたびあることです。 今の状況の中で時間外に幹部会を開くということについては、これまでそういったことで検討したということはありません。ただ、今指摘されましたことについては、内部的には協議は必要かなというふうに思っております。 ◆6番(辻本宏君)  そういったことからまず第一歩、やっていただきたいなと思います。亀井副市長が前、記憶ありませんというふうなことでしたけれども、私自身は、昭和55年、57年当時、瀬古市長さんのときですよ。皆さんはまだお若いからどうだったかわからないですけれども、そのときの記憶で、非常に号令が強くて朝早く集められたとか、きょうは夜遅くまで幹部の会議やというふうなことが記憶にあるんです。私も商工会議所にいるとき瀬古潔会頭に仕えまして、とにかくこれは労働基準法やら何やらかんやら法的なことを言えばひっかかりがあるんでしょうけれども、時間は関係なかったですね。24時間体制で、夜中の1時、2時でも電話がかかってきた、朝の5時でも電話がかかってきたと。やはりそういうリーダーもいらっしゃったわけです。ですから、それをこういうふうな混迷の時代ですから見習って、市長、陣頭指揮をとってやっていくべきじゃないかなというふうに思います。よろしくお願いいたします。 じゃ、新庁舎の建設についてということなんですけれども、先ごろ、文化複合施設の建設よりも新庁舎の建設をなぜ急いだのかということが市民の皆さんにまだまだ明確に伝わっていないのか、疑問と不満の声も聞いたりします。そこで、単純な質問ですけど、田岡市長、この根本的な理由というのは何なんでしょうか。同僚の榎本議員も久保議員も前回聞かれてたように思いますけれども、いかがですか。 ○議長(松本哲也君)  田岡市長。 ◎市長(田岡実千年君)  現庁舎は震度6強で崩壊の可能性が高いというふうに診断されております。そういう中で、昨年の東日本大震災でたくさんの市庁舎や町役場が悲惨な目に遭ったのを目の当たりにしました。そういう中で、有事の際、この庁舎がなくなればたちまち指揮系統の拠点がなくなってしまう、また、訪れてる市民の皆さん、市職員の皆さんにも非常に甚大な被害が予想される中で、早く防災対策という面からもこの庁舎の建てかえを急がなければならないというふうに考えまして、本年度、基本計画をつくるに当たり予算を計上させていただいたということであります。 ◆6番(辻本宏君)  防災を優先して、その中枢にもなる市庁舎のほうが先だというふうに決断されたということですね。 過日、市庁舎の建設方法について議員説明会で異論が出ましたよね。王子小学校の改築で基本計画をコンサルタント業者へ委託していた。そこで問題が生じた。その不信感が増しているにもかかわらず、また市庁舎の建設も同じやり方で進めていこうとしていますね。今言っても後の祭りというところなんでしょうけれども、この3月の市庁舎の建設基本方針と同時に、予算に上げる前にプロポーザル、公募型の業者の選定というのも当局側から十分な説明をしてほしかったという気持ちなんですけれども、これ、どうしてできなかったんでしょうか、基本方針を出すのと同時に。何か場当たり的にその場その場で出してくるような感じなんですけど、いかがですか。 ◎総務部次長兼総務課長(上路拓司君)  今年2月29日の議員説明会では、基本計画、基本設計作成の24年度当初予算案の上程に向けまして、まず庁舎の問題点を踏まえた庁舎の必要性や規模や機能など、庁舎建設に向けての基本となるいわゆる基本方針を議員の皆さんに提示させていただいたところでございます。当初予算において、その前段での予算計上といたしまして、業者の選定方針につきましては設計委託料の予算審議、3月議会あるいは総務建設委員会においてプロポーザルによる一括発注を考えているとの事務局側の説明はさせていただいてございます。 ◆6番(辻本宏君)  当局側としてはそういう考えなんですけど、そこら辺の意識のずれというんですか、考え方のずれというのがあると思うんです。3月に基本方針を提出された、説明された。それと同時に、私言いたいのは、この間あったプロポーザル要綱をここまで固めるのにかなり時間がかかるのかもわかりませんけれども、こういったことも一緒に出すことはできなかったのかなという考えなんです。思いなんですけど。 ◎総務部次長兼総務課長(上路拓司君)  その時点では、まだ予算の裏づけもございませんので、要綱案を作成するのは困難であると考えてございます。 ◆6番(辻本宏君)  そしたら、予算の裏づけがないって、基本設計の4,200万円の委託料というのはどういうふうにして出されてきてるんですか、予算に。 ◎総務部次長兼総務課長(上路拓司君)  4,200万円の予算の見積もりにつきましては、まず基本的には本市と人口規模であるとか条件の似た他市を調査いたしまして、その他市の設計事例を参考に算定してございます。 また、当初予算の見積もりに当たりましては、他市の設計を行ったある幾つかの業者に、私どもの3カ年の想定しております事業費であったり面積規模であったりを参考にして見積もりを徴してございます。その見積もりを参考にして予算を計上したところであります。 ◆6番(辻本宏君)  専門業者さんの話を聞いて予算を出されたということなんですね。 じゃ、専門業者さんの話というのは先に聞くんでしょうから、先に説明もできるんじゃないかなというふうに思うんですけれども、そこら辺が議員側からして見えないところが多いんですよ。チェック機関であるところへ出してこないのか見えないのかわからないですけれども、王子小学校のことなんかもよく似てますよね。とにかく何か前後してしまっているというふうな印象を強く受けています。 次に、新庁舎というのは市民の皆さんに便利に使ってもらう普通の事務所ビルということですよね。どうして基本計画、設計をコンサルタント業者に委託してまで行う必要があるのか、この場合、どこで議会を含めて市民の皆さんの意見、要望を取り入れていくのでしょうか、その点いかがですか。 ◎総務部次長兼総務課長(上路拓司君)  今回建設しようとする市の庁舎は、いわゆる公共施設、市民会館であったり図書館であったり市民の皆様が広く利用して住民の福祉を増進する施設とは若干性格を異にする、いわゆる公用施設であると考えてございます。公用施設と申しますのは、合理的に限られた目的のために建設いたしまして、今回の庁舎でいいましたら事務所機能に特化した施設であると考えてございます。市民の皆様方にとりましては、短時間で必要なサービスが提供される施設ということになろうかと思います。そういった中で私ども、今回まだ業務委託を発注しているわけではございませんが、現在考えている仕様書の案では、基本事項を取りまとめる際に長所、短所がわかるような案を複数、数案製作していただきまして、それを庁内の検討委員会であったり議会の皆様に提案する中でいろいろな意見をちょうだいして、それをまた設計に反映していくことを考えてございます。また市民の方に向けては、そういうふうな議会での調整がついた後に、いわゆるパブリックコメントというような格好で市民の皆様の御意見をちょうだいしていきたいと考えてございます。 ◆6番(辻本宏君)  意見は意見でその折々取り入れるということなんでしょうけど、例えば今回、極めて特殊な施設でもないんですよね、新庁舎というのは。耐震性が十分、今の時代の流れ、方向からすると、どこの庁舎もつくるときに言われてますよね、ユニバーサルデザイン、グリーン庁舎もろもろ、環境を考えてつくっていくということなんですけど、これ、どうしてもコンサルタント業者に委託してつくらないとできないものなんですか。例えば市の都市建設課を主にして庁内のプロジェクトを編成し、基本計画、基本設計をつくって地元の建築士事務所へ実施計画していく方法でもできるんじゃないですか、十分。 ◎総務部次長兼総務課長(上路拓司君)  基本方針につきましては庁内で作成させていただきました。ただ、基本計画や基本設計には、例えば敷地の高低差であったり大地震、津波の発生後においても防災拠点としてこの庁舎の機能が堅持できて、住民の方々への行政サービスが通常どおりできる施設にしていきたいと考えてございます。約7,000平米の建物の免震計画であったり環境負荷の軽減対策や、あるいは個人情報などのセキュリティーの対応、高度情報化にも対応した施設等、そういうことを考えたときには専門的な知識や経験がどうしても必要であると思ってございます。そういった観点から、全国の市町村庁舎であったり企業ビルの設計経験のある設計者に対応していただくのが望ましいかと考えてございます。 ◆6番(辻本宏君)  コンサルというのはそういうふうな基本計画、基本設計をされるプロなんでしょうけれども、市の都市建設課のスタッフもプロですよね。だから、そういうふうな情報収集というのは市当局ですから幾らでもできると思いますし、他市がそうやってるから、和歌山県下で紀の川市なんかも同じコンサル業者さんを入れてやってますよね。全国的にコンサルの業者さんが入ってます。入れてないとこは少ないですね。ほとんどないと言っていいぐらいなんですけど、別になくても十分なものを私はできると思うんです。市の都市建設課のスタッフもプロでしょう。建築、建設、土木に関するプロがいらっしゃると思うんですけど、そこら辺で十分なたたき台ができるようなもんですけど、いかがですか。 ◎副市長(亀井寿一郎君)  確かに技術職として建築関係、土木関係等採用して、それぞれの職場に配置していますけれども、本来、通常業務をこなしていく中で必要な技術職の人数ということでの確保しかいたしておりません。現に、職員そのものというのはここ毎年減少の傾向であります。特に技術職にとっても、それぞれの部署での業務というのは毎年結構多い事業をこなしておるというのが現実です。さらに、先般の台風12号等との関係で技術職については県からも応援をいただいておるというような状況です。ですから、今回のプロジェクト等の庁舎の建設等についても、職員だけでプロジェクトを立ち上げてその事業をこなしていくということになれば、短期間で終わる話ではないと思います。長期にわたって、2年、3年にわたって設計から始まっていろんなことを続けていくということになれば、相当な人数も必要としますし経費もかかってくる部分もあります。 ただ、庁舎建設に関しての専門的な意見とか横の連携とか各部署での共同的な協議、必要な連携、そういったものは当然とっていく必要はあると思いますけれども、その部門だけ、庁舎建設だけということでプロジェクトを置いて、そこで専門にやるということは非常に難しい部分があるというふうに思っております。 ◆6番(辻本宏君)  人手が足らないと、そこまで手が回っていかないということですね。 前回、市庁舎の建設基本方針というのを見せてもらました。前回の議員説明会でも田岡市長のほうからいろいろとお話しいただいたんですけど、ここの基本方針の中身では、平成26年度で職業訓練センターを解体と。それで庁舎建設工事、それから平成28年度で旧庁舎解体とありましたね。庁舎建設工事、それから平成28年度、その後旧庁舎を解体するというふうになってましたけれども、これ田岡市長、どうですか、本庁舎を建てる場所というのはどこがいいと市長自身考えられてますか。 ◎市長(田岡実千年君)  現庁舎の土地も含めて、隣の職業訓練センターの土地、この全体の中でどこへ建てるのが最善かというところをプロポーザルの業者さんと一緒に最善の方法を決めていきたいと、そういうふうに思っております。 ◆6番(辻本宏君)  こっちへ行ったりあっちへ行ったりプレハブを建てたりとかいろいろなコストが出てくると思うんですけど、私自身は、昨年の水害、津波というのを想定すると、ここのもとの場所に建てるのがいいんじゃないかなと思うんです。職業訓練センターよりも結構高いですよね。まだ高さがありますよね。そのことを考えれば、そこを重点的に重要視して腹に持たれて進めていくほうがいいんじゃないかなというふうに思います。プレハブとかそういうふうなやり方なんですけど、幾らでもコスト削減はできると思いますよ、工夫をすれば。というふうに私は思っています。よろしくお願いします。 あと、新庁舎の建設の基本方針なんですけれども、幾つかの事例と比較して、総事業費28億5,600万円というふうにありました。これ、新宮市の将来人口、税収なども減り、地域力から考えるとかけ過ぎなんじゃないかなというふうに心配してるんです。また現庁舎、部署がてんでばらばらになってますけれども、現在ですね。この面積を合わせると5,500平米弱なんですよね。今回7,000で、いろいろな坪計算されてこの金額というのが出されてきてるんでしょうけども、大きくすればするほどまた建設後の維持管理費というのもかかってくるでしょうし、ここら辺は、今後の地域の社会経済状態からして、常に必要とするものに絞って、抑えて建設を進めていくべきではないかなというふうに思いますけれども、この点いかがでしょうか。 ◎総務部次長兼総務課長(上路拓司君)  まず、基本方針で示させていただいた28億円余りの事業費については、本市の将来人口、今回の場合は平成29年の人口を想定いたしまして、その人口を想定した上で、他市の建設事例に基づいた事業費により算出した平米数を基礎として、必要と思われる延べ床面積を出し、算定したものでございます。この延べ床面積については、地方債の庁舎算定基準により算定した面積というのがございまして、その面積に必要とされるであろう防災上の必要面積等を加味いたしまして出した面積でございます。それが約7,000平米でございます。確かに、議員おっしゃられたように、現庁舎については5,470平米ほどだったと思います。 ただ、この庁舎が市民の皆様の利便性に供しているかといいましたら、やはり狭隘でありますし、部署が散在しておりましていろいろ御不便もおかけしておりますので、そういう面を解消していく上では7,000平米近くの面積というのは必要でないかと考えてございます。 ◆6番(辻本宏君)  当局はそういうふうなのが適切だろうというふうな考えで進められてるんでしょうけど、私からすれば、先を読めばもう少し抑えてほしいなと。過度じゃないかなというふうに思います。 この項目の最後に、建設基本方針と、また新庁舎建設に当たってアンケート調査というのをとられましたね。その集計結果をざっと見せてもらったんですけど、障害者の人たち、高齢化もどんどん進んでますから、1カ所で用が足せるような窓口の配置を十分にするというのは当然のことなんですけど、田岡市長は前に出張市長室というのをやっていましたね。新庁舎を建設するならば市長室を、常に市民の皆さんと距離を近づける、よく顔を合わせて意見が聞けるという形で、1階のフロアに設けるようにしてはどうでしょうか。市長、いかがですか。 ◎総務部次長兼総務課長(上路拓司君)  レイアウト上のことですので私のほうから若干説明させていただきます。 建物内のレイアウト、これは現在のところ全く白紙でございます。ですので、ただいまの御意見についても参考にさせていただきたいと思います。 ただ、一般的に申しますと、市長室を構成する空間といいますのはいわゆる市長執務室、応接室、秘書の執務室、そのほかに副市長室、こういうものがセットで通常のレイアウトになろうかと思います。この場所といいますのはさまざまな情報が集まる場所でございますので、情報セキュリティーの観点からも人の出入りについてはある一定の制限がかかることも想定されますので、その点も考慮した配置というのを今後も考えていきたいと考えてございます。 ◎副市長(亀井寿一郎君)  それとあわせて、ちょっと1点だけ知っておいていただきたいことがあるんですけども、この建物が昭和39年に完成したと思います。その当時の庁内の各組織というのは、水道、教育、すべてこの庁舎の中に入っておりました。それ以降、職員数は減ってはきましたけれども、状態そのものというのは業務が非常にふえたと。いろんな書庫の関係等も含めて、各部署が今の現状とすれば、かなり教育やとか水道やとか外のほうへ出た組織もありますから、面積的には非常に、先ほど7,000平米というようなことも説明の中にはありましたけれども、最低限そういった中で今回大まかな概算、見積もりということで28億円余りというふうにお答えさせていただいておりますので、その辺もあくまでも概算ということは知っておいていただきたいというふうに思います。 ◆6番(辻本宏君)  概算なんですけど、概算の金額自体が高いんではないかと私、印象を持って言ってるわけです。 これ市長に答えていただきたいんですけど、これは政治的な方針、方向だと思いますよ、その配列、レイアウト。それは、今までの市の庁舎のあり方というのは形づいたものがあるでしょう。だけど、それであっていいのかということですよ、これから市行政というのはね。市民の皆さんに近づける、それで意見を聞くというんであれば、イメージだけになるかもわからないけれども、1階の近いところがいいんではないかと私自身思うんですけれども、その点、市長いかがですか。 ◎市長(田岡実千年君)  これまで約2年7カ月、この庁舎で仕事をさせていただいているわけでありますが、結構予想以上に忙しいといいますか、執務室で仕事する時間等も含めましてなかなかいろんな方に面会できる時間がとれないというのも実情であります。辻本議員御指摘のこともよくわかりますので、できるだけ時間をつくって市民の方々と面会するようにはしたいと思いますが、これからちょっと知恵を絞って考えてまいります。 ◆6番(辻本宏君)  面会するということだけじゃなくて、1階へ行って現場の雰囲気を見る、近づくということが大事なんじゃないかなというふうに私は考えるんです。その点、設計するときには市長の思いを入れて、それは理想になるかもわからんですけど、よろしくお願いしておきたいです。 ○議長(松本哲也君)  質問中でありますが、10分間程度休憩いたします。 △休憩 午後2時06分--------------------------------------- △再開 午後2時17分 ○議長(松本哲也君)  休憩前に引き続き会議を開きます。 一般質問を続けます。 6番、辻本議員。 ◆6番(辻本宏君) (登壇) あと二つの項目、新宮市の災害復興について、三輪崎支所と消防派出所の一体化と復興財源ということについて、走り走りお伺いしたいと思います。 三輪崎支所と消防派出所の一体化というのも、これも1年半ぐらい前にお伺いして、職員は何名云々、建設したのは半世紀近く前、今は耐震性はないと、これは消防署長の御回答でした。消防派出所のことは署長のほうから、二つの機能を持たせていると。三輪崎消防吏員派出所を兼ねて消防団の三輪崎分団の屯所と、この二つの機能を持たせているという御回答をいただいて、火災があった場合には、消防署のほうから先に出動して、それで手に負えない場合には消防団の方の手をかりるというシステムになっていますと。ただ、派出所のほうもかなり仮眠室とかいろいろな事務所とかいうふうなスペースをとって手狭になってきていると。消防団の分団の方、総勢35名いらっしゃって、そこの拠点としては使えないというふうな御回答がありました。 その後、昨年9月の大水害もあって、やらないといけないということがたくさん出てきていると思うんですけど、この計画はどうでしょうか、どの程度進んでいますでしょうか。 ○議長(松本哲也君)  仲三輪崎支所長
    三輪崎支所長(仲満一君)  その件につきましては、まだ具体的には決めていませんが、建物、用地の規模につきましては、支所は高田交流センターを、そして消防派出所につきましては佐野コミュニティー消防センターを参考にしながら考えております。 以上です。 ◆6番(辻本宏君)  話としては出ているわけですね。出て、その位置づけなんでしょうけれども、本当に田岡市長の地元なんですよ。三佐木、蜂伏というのも新宮市の人口の4分の1以上ありますし、8,500人余りの人というのが暮らしているわけです。小学校、中学校も減ることなく、ややでありますけどふえてる。新翔高校もある。毎日人が集まるショッピングセンター、医療センターもあって都市化が進んでいますよね。重きに置いて考えないといけない時期であると思います。 この環境で、なおかつ重ねて言いますけれども、三輪崎支所を訪れる人は用が足せているのかというふうに言いたいです。ここの機能強化、パワーアップすることで、ここの地域の人たちの利便性も高まるでしょうし、住民のサービスということにも大きくつながりますよね。行政側としたら、三輪崎支所と消防派出所を一体化すれば本当の行政の効率化にもつながるんではないかと思いますけれども、田岡市長、いかがですか。このことについてどう考えられていますか。 ◎市長(田岡実千年君)  一体化することによって、議員おっしゃるとおり効率的に、非常に住民の皆さんにとっては便利になるし、消防も一緒になるということで安心・安全につながると思っております。 ただ今回、防災対策も含めて公共施設、もちろん優先順位をつけていかなければなりません。必要なものから早くやっていかなければならない中で、この一体化は優先順位を少し後ろのほうにせざるを得ない、まず、ここの一体化より、逃げる場所の少ないところに避難施設をつくるほうが先だという判断をさせていただきまして、今年度はこのことについては予算的には何も上げておりません。 ◆6番(辻本宏君)  今年度はですね。 前回、田岡市長と小山総務部長のほうから三佐木地区、蜂伏地区の行政機能の強化という点でお答えいただいたんですけれども、二つの施設の統合というのは重要であると。ただ、財源を考えていきながら進めていきたいというふうなお答えをいただいたわけです。その間、昨年9月の台風による大水害があった。様相はかなり変わってきていると思うんですけれども、この地域に本当に強調して言いたいのは、住む人が多いですよね。8,500人の住民の人たちがいらっしゃるわけです。あの施設で事足りるのかというと、一般的な目線からしても足りるわけないですよね。だったらどうするのかということなんですけど、大地震の津波とか大水害に備えた新たな防災拠点として位置づけて、できるだけ早くしていかないといけないんじゃないかなと思います。できれば、文化複合施設や今回取り組まれる新庁舎、先ほどちょっとお金をかけ過ぎるんじゃないかというふうに申し上げましたけれども、そこら辺の建設費を削減してでもこちらのほうへ回して、急いで建設していかなければいけないんじゃないかなというふうに思うんです。 今年度は無理にしても2カ年か3カ年でやっていくべきだと思いますけど、市長、いかがですか。 ◎市長(田岡実千年君)  先ほども申し上げましたが、優先順位をきちんと決めて、なるべく早く取り組めるように進めていきたいと思います。 ◆6番(辻本宏君)  もう1点、この項目の最後になりますけれども、仮に三輪崎支所と消防派出所を一体化した施設をつくるとして、火災が起きた場合、これは地元に消防団の方もいらっしゃいますから何とか機能はするとして、救急の出動の場合、那智勝浦新宮道路もできて県道あけぼの広角線もことし完成したと。三佐木地区、蜂伏の距離というのはかなり近くなったと思うんですけれども、道路が寸断された場合とかこの地域に行けなくなった場合というのは、やはり人口8,500人は住んでいる方がいらっしゃるんですから救急車の配備も必要なんではないかなというふうに思うんです。この点いかがでしょうか、消防のほう、どう考えられますでしょうか。 ◎消防長(岡本秋久君)  旧市内と三佐木、蜂伏地区を結びます道路というのは、広角高森間の国道42号線、4車線の道路ですけども、それと那智勝浦新宮道路などがありますけど、いずれの道路も非常に災害に強い道路というふうに認識をしております。ただ、大災害で万一寸断されるという場合のこともやはり考えておく必要があるのかなと思います。 そういうことで、万一寸断された場合の特に救急体制につきましては、現在、医療センターのほうにも救急車が配備されてございます。その救急車を緊急的に、三佐木地区に在住する消防職員も12、3人おりますので、その者を救急隊として編成させて対応していくというふうな、そういった想定も考えておく必要があるのかなというふうに思っております。 ◆6番(辻本宏君)  最後の復興財源について伺います。 これ、前回も復旧財源ということについてお伺いしたんですけど、そのときは台風12号、15号による被害総額78億円と。復旧費用にかかるのは18億円というふうにお伺いして、それから金額は下がってられるんでしょうけど、今回、復興についてお伺いしたいんです。 復興の計画で生活再建や社会基盤の整備、地域の活力の再生というのを掲げてます。この復興計画を進めていこうとしてるんですけど、この財源というのは当局のほうとしてはどういうふうにされる考えなんでしょうか。 ○議長(松本哲也君)  向井財政課長。 ◎財政課長(向井雅男君)  復興につきましては、今年度でその計画がされてますので、現時点ではどのような形になるのかなかなか読み切れないところがございます。したがいまして、事業計画がもし復興計画の中で合えば、過疎債の有効活用を図るなど、有利な財源の確保にそのときは努めていきたいというふうに考えてございます。 なお、復旧の関係につきましては、昨年の12月に78億円という被害総額を答弁させていただいたんですが、災害査定を終える中で、現在の総額については市全体では63億7,000万円という試算をしているところでございます。 ◆6番(辻本宏君)  この財源をどうするというのは、まだその財源の計画というのははっきりと見当たらないんでしょうけれども、今、新宮市で財政調整基金というのは幾らありますか。また、ほかの積立金とか基金積立金というのは幾らぐらいありますでしょうか。 ◎財政課長(向井雅男君)  財政調整基金につきましては、23年度末現在で昨年の22年度末よりも2億5,000万円少ない14億4,000万円の見込みとなってございます。また、ほかの基金残高でありますが、財政調整基金や減債基金など普通会計ベースでは16の基金がございますが、23年度末現在では22年度末よりおよそ1億2,000万円少ない約66億5,000万円の見込みとなってございます。 ◆6番(辻本宏君)  非常時でありますから、できるだけ市の経常的に必要とする財政の圧迫を回避するというのであれば、先ほど課長からも過疎債もろもろと言いましたけれども、それもどちらにしても起債、借金ですよね。借金しないといけない。それで、一部自主財源で持たないといけないと。こういうふうな財政調整基金、ほかの基金、積立金というのはあるわけですから、66億円の金額があるわけですから、その一部を取り崩してでも充てていくというのも必要なんじゃないかなと思うんですけど、その点いかがですか。 ◎財政課長(向井雅男君)  特定の目的のために積み立てられた基金につきましては、なかなか復旧・復興の財源として充当することは難しいかと思います。ただ、平成23年度では復旧関連事業の充当財源として財政調整基金から3億5,000万円を取り崩して活用させていただいております。今後、予算全体の収支状況を見ながら、基金の状況も見てシミュレーションなども想定しながら活用させていただきたいというふうに考えてございます。 ◆6番(辻本宏君)  使う計画はあるということですね。はい。 前回の質問で大西議員が今の市の借金総額は幾らというふうに質問されて、小山総務部長が大体300億円を超えるというふうに言われていました。これも聞きたいところなんですけれども、時間もございませんので、あと個人的に課長の机の前へ行って教えてもらいたいと思います。よろしくお願いします。 最後に、これまで新宮市で主に合併特例債、総額70億円、これに20億円の自主財源を加えて、100億円弱で文化複合施設、市の新庁舎、小学校の統合整備特進プロジェクトというのを進めていく計画でありました。今回の昨年9月の大水害で特進プロジェクトに財政的に及ぼす影響というのはどのぐらい考えられているんでしょうか。 ◎財政課長(向井雅男君)  たしか3月議会でも少しお話はさせていただいたと思いますが、災害復旧につきましては、本年4月に社会教育施設の災害補助査定を完了し、この7月には災害救助法の補助査定を多分受けるという予定になると思います。その中で、激甚災害による補助率のかさ上げなど確定をしていく中で、ある程度災害復旧につきましては財源措置にめどが立ってきたところであります。ただ、先ほども答弁させていただきましたが、災害復興事業については現時点で読み切れないところがございます。そして、特進プロジェクトの大きな一つであります文化ホールの建設につきましても、事業費の問題あるいは県補助金の問題等々不確定な要素がまだございます。 そのような中で、プロジェクトのもう一つ大事な先ほどの庁舎建設なんですが、これにつきましては、災害復旧事業が終わります25年度以降の翌年度の26、27年度で建設というふうな形になります。文化ホールの建設とは違いまして、基金の積み立てもしてございますし合併特例債の活用もできます。将来負担の少ない財源的な手だては整っているかと思います。 そこで、あと特進プロジェクト以外に、公社の整理に向けての三セク債という話が入ってまいります。この間議員説明会でも数字は出たかと思いますが、現在43億6,000万円ほどで見込んでおりまして、この三セク債の償還年限が原則ただいま10年という期間では、公債費の財政度合いを示す指標となります実質公債費率、現在13ポイントほどなんですが、これが三セク債だけで6ポイント強引き上げるということに10年間の借り入れ期間ではなってしまいますので、今後、県との協議の上、今年度中に三セク債の議案をまた議会のほうに上げさせていただくわけなんですが、県との協議の中で借り入れ期間の延長をお願いして、財政出動になるべく影響を与えぬように配慮していく必要はあろうかというふうに考えております。 ◆6番(辻本宏君)  公社の三セク債、これも大きな課題になろうかと思うんですけど、公社の借金というのは42億円あって、大体10億円で市が後で買い戻して、五十何億円ですか。それで、三セク債と言えども7割地方交付税で戻ってくるとかそんなんじゃなくて、利息だけ一部国のほうが負担してくれるという話ですよね。だから、ほとんど丸々市のほうが財政的な負担を負わないといけないという現実があると思うんです。 そういうふうなことも含めて、新宮市の新たな計画というのも問題のないように、財政バランスを考えてやっていってほしいと思います。 以上で一般質問を終わります。--------------------------------------- △杉原弘規君 ○議長(松本哲也君)  16番、杉原議員。 ◆16番(杉原弘規君) (登壇) それでは、一般質問を行います。 警報が出されているさなかでありますので、大分通常よりか早口でお話をさせていただきたいと、このように努力したいと、こういうふうに思っております。 まず、最初の消費税10%増税は医療センターにどのような影響を及ぼすか、こういう内容の質問であります。 私は、当初消費税の問題は国民生活のことばかりの立場から見ていました。ふと何かの新聞を見たときに、医療関係が大変なんだと、こういう記事を見て、はっという思いに立たされたわけであります。 そこで、消費税の10%増税が医療センターにどのような影響を及ぼすかを考えたときに、これは大変な事態になりかねないと、こう思ったからであります。地域医療の中核である医療センターは現在健全経営を行っていますが、一瞬にして破綻経営に陥っていくのではないかと、このように心底思ったわけであります。 今、国会で取り上げられている消費税増税は、民自公3党合意によって緊迫状態になってはいますが、しかし国民の中では、とんでもない消費税10%、国民の76%が納得しない、この世論が圧倒的であります。これは「報道ステーション」の報道で私は取り入れました。 ところが、消費税増税そのものに国民の過半数以上、五十数%から60%以上が反対を表明しているのも事実であります。消費税増税が強行されてしまうとあらゆる分野で消費が落ち込んでしまう、日本の経済が冷え込んでしまう、私はこういうことは間違いないというふうに思っております。 私は今回、医療にどのような影響を与えるか、ここに焦点を当てて質問をしたい、こういうふうに思います。 私はこれまで、地域医療・介護対策特別委員会、あるいは決算審査では企業会計、現在は教育民生の常任委員会などに所属させていただき、医療センターの経営状況をつぶさに見てきたわけであります。医療現場での消費税は、損税と言って患者からは取れません。 そこで、医療センターについてですが、医療センターは平成13年に、地域医療の中核として現在のところで出発したと思います。昨年度の決算では4,500万円ほどの黒字決算だったと思いますが、この10年間の決算の流れを簡単に説明していただけませんか。 ○議長(松本哲也君)  豊田医療センター庶務課長。 ◎医療センター庶務課長(豊田正志君)  医療センターの今までの経営の経過について簡単に説明させていただきます。 平成13年5月1日、蜂伏に旧病院から移転、新築し、新宮市立医療センターとして病床数304床設け開院したわけですが、移転に伴う初期の収入の減少や施設の拡大による経費の増、医療機器等の設備投資に伴う減価償却費の増などにより、平成13年度決算で10億9,500万円ほどの赤字となり、累積欠損金も10億8,800万円となりました。その後、単年度赤字は続いたものの額は改善傾向にあり、平成16年、平成17年度と黒字決算になりましたが、平成18年度の大幅な診療報酬のマイナス改定や臨床研修制度による医師不足により、再び赤字決算に陥り、平成22年度には累積欠損金が23億500万円となりました。23年度は、地域医療支援病院などの施設基準の獲得や業務量の増加により、6年ぶりに約4,570万円の黒字決算という結果になっております。 ◆16番(杉原弘規君)  この10年間を見て、当初は赤字の状況が続いてきたけども、ここ1、2年の間に黒字決算に盛り返す、このような状況になってきていると。どこでも自治体病院では、その受け持つ自治体の繰り出しがなくては成り立っていかない、こういうふうに私は認識しています。医療センターも新宮市の病院ですから繰り出しは当然であって、その中で医療センターもやっと黒字計上ができるところまでになったわけであります。 そこでお聞きしますが、医療センターは全国自治体病院協議会に加盟していると思うんですが、間違いありませんね。 ◎医療センター事務長(北畑直也君)  間違いございません。全国自治体病院が992病院あるわけなんですけども、それらの病院で組織しております全国自治体病院協議会に当医療センターも当初から加入してございます。 ◆16番(杉原弘規君)  私は全国自治体病院の情報から、いわゆる医療センター、自治体病院が消費税の増税によって危機に陥ると、こういう状況を知り得たわけであります。全国自治体病院協議会が、医療センターも含めてですが会員病院を対象に行った調査で、2010年度に負担した消費税は1病院当たり平均で1億2,000万円に上ったと言われています。医療センターでは平成23年度に消費税、これは幾ら払っていますか。 ◎医療センター事務長(北畑直也君)  ただいまの消費税の納税額ではなくて、控除対象外消費税、いわゆる損税につきましては約1億2,500万円となっております。 ◆16番(杉原弘規君)  私も、これを調べた結果、ちょうど医療センターは300床余り、ちょうど平均値にあるということがわかりました。そこでさらにお聞きしたいわけですが、消費税5%になったのは1996年、平成8年だったと思います。平成13年から22年度までの10年間の消費税、いわゆる損税を払った年平均額は幾らになりますか。 ◎医療センター庶務課長(豊田正志君)  平成13年から平成22年度の額でございますが、大体約1億2,000万円から1億4,500万円で推移しておりまして、平均では1億2,700万円となっております。 ◆16番(杉原弘規君)  大体、赤字のときでも経営が横ばいのときでも約1億2,000万円の損税を支払った、こういう中で経営を持ち返してきている、これは大変な努力であったというふうに私は察するわけであります。そういう状況の中で消費税増税が決定されれば、今、緊迫した国会の状況があります。これがもう通過する状況が色濃くなってきました。こういう中で消費税増税が決定されれば1億2,000万円の消費税の損税が2億4,000万円に跳ね上がります。こうなると、もう当然おわかりのことだと思います。経営上大変行き詰まってくる、このように思いますが、当局の見解を聞かせていただきたいと思います。 ◎医療センター事務長(北畑直也君)  万一、消費税が法律として増税されれば、法律には従っていかねばなりませんが、この増税により、多くの病院が経営上厳しい状況になるのは間違いないと思います。御存知のとおり、医療機関におきます保健医療は非課税でありまして、患者様から消費税をいただきません。しかし、医薬品や診療材料の仕入れ、医療機器の購入には消費税が含まれておりますので、医療機関が消費税分を負担している格好でございます。この控除対象外消費税がいわゆる損税ということになります。当然これが、今言われております平成26年4月から8%、平成27年10月から10%となりますと、医療センターにとりましても財政運営上大きな影響が生じると考えております。しかし、そのようなことから経営難に陥らないよう、健全な経営を継続できるよう、できるだけの努力をしたいと考えております。 具体的には、医薬品や診療材料、また医療機器の購入に当たっては、一層の値引き交渉によるコストダウンを図り、また薬価の安いジェネリックと言われる後発医薬品をより多く使用するというようなことも考えていく必要があると考えております。その上で、根本的には増税相当分が一般的に患者様の負担につながらないような医療保険制度の適切な手当てや税法上の配慮を国には検討してもらいたいと考えております。 ◆16番(杉原弘規君)  行き詰まったときにはいろいろと経営のやり繰り、方法論、それはさまざまな形で考えられる、こういうふうになるのは当然かと思います。 そこで、現在は一般会計からの繰り出しはあると思います。自治体病院という性格上やむを得ないところだと思いますが、今言われたように医療センターの経営が行き詰まってくる、こういうことになると当然、不足の部分は新宮市の繰り出し負担になってこざるを得ない。ここのところが、今回の国政上の問題であっても消費税増税によって我が自治体病院の医療センターにそういう大きな負担がかかり、我が新宮市にも影響が出てくるというのは一目瞭然であります。 そこで、県内には12の自治体病院があります。新宮の医療センターを含めて、北は町立高野山病院、橋本市民病院、あるいは南のほうで言えばすさみ、串本、那智勝浦町立温泉病院などの自治体病院があります。これらの自治体病院も深刻な事態になると、こういうふうに受けとめています。今、医療センター事務長が答弁されました。何らかの方法を考えて経営を維持しなければならない、何らかの方法で維持できるときは、それはそれでよろしいと思います。しかし、それを一歩超えるということになれば、我々新宮市の財政からの負担というもの、いわゆる繰り出しということは当然起こり得る事態であります。 これらの病院も医療センターと同じように行き詰る、こうなってくると、各自治体病院では地域住民の命を守る根幹にかかわる問題であります。そういう点で消費税増税という問題は、我が新宮市にとって地域医療の中核をいかに発展させるかという立場から見ても経営上大変な事態になりかねない、こういう深刻な事態が片一方で控えているということを私は強く述べたいと、こういうふうに考える次第であります。 民間の病院でも同じことが言われています。大変この大増税が深刻に受けとめられている、こういうことであります。和歌山県内における民間の病院は90病院あるそうであります。この90病院のうちで和歌山市内に40の病院が集中していると、こう言われています。残り50の病院は各郡市に分散されていると、こういう内容であります。新宮、東牟婁には日比記念病院、新宮病院の二つだと思います。これらの病院も全く医療センターと同じ状況になるという大変深刻な状況を予想しております。和歌山市内にある個人の病院の話ですが、今、消費税の損税を年間3,000万円支払っている病院があります。この増税が通ったら6,000万円の負担になる、病院経営が破綻すると深刻になっていると聞いております。 この消費税は、先ほどから繰り返し述べられていますが、患者さんからは取れない。これまでも当局答弁にありましたように、消費税は病院の損税として払わなければならない、こういうことが公立病院あるいは民間の病院以外の市内の開業医のほうにも払われる、こういうことが言われています。この消費税増税は国民生活に大打撃を与えます。医療の現場から見ても、医療経営が行き詰まるような増税はとんでもない制度と言わざるを得ません。私は、市民あるいは住民の命を守る医療機関が消費税増税によって経営そのものが成り立たなくなると、民間では倒産という事態も起こってくる。医療センターの場合はそのツケはどこに回ってくるか、先ほど述べたとおりであります。 そこで、市長にお伺いしたいわけですが、この問題は国の施策ではあっても、やめてくれと声を上げなければならない重要課題であるのではないかと思います。消費税に対する市長の考え、これは国政の問題を市長にどうせいこうせいということを尋ねるわけではありません。このことによって医療センターが、あるいは市の財政が大きくのしかかってくるということになれば、私は大変な事態になりかねない、こういう見解であります。市長の見解を聞かせていただきたいと思います。 ◎市長(田岡実千年君)  消費税が増税されれば、議員御指摘の医療機関を初め、社会的な弱者の方々に大きな負担となるわけであります。そういう中で、これが増税ということになれば国、政府のほうで社会保障制度等もしっかりと御議論いただき、医療機関を含め社会的弱者の負担にならないような配慮をしていただきたいと、そういうふうに思っております。 ◆16番(杉原弘規君)  確かに市長が今言われるように、社会保障制度のこういう中で何とか施策を国のほうでやっていただきたいと、こういう希望はあろうかと思います。しかし今回の増税の問題は、社会保障制度も消費税を引き上げる問題も一体となった、私の立場から言えば改悪の話であります。そういう点では、大変社会保障の制度そのものへ切り込んだ形になれば私は何とか考えもできるわけですが、恐らくそういうことにはならないであろうというふうに私は確信をしています。 そこで、私どもは、消費税に頼らなくても日本の経済危機の打開を図る道筋を明らかにしています。それは、一つの例でありますが、八ッ場ダムなどの無駄な大型公共事業を削っていく、さらに軍事費、思いやり予算、政党助成金などの無駄をなくせば3兆5,000億円が浮いてくると言われています。無駄を削り、富裕層や大企業にきちんと応分の税負担をしてもらうことによって12兆円から15兆円の必要な財源を確保することができると、私どもの日本共産党は提言をしています。 私は、せっかく医療センターの経営が何とか健全経営になった、ところが今回、消費税増税が通れば、医療センターの消費税負担分、損税の部分が1億2,000万円から一挙に2億4,000万円と跳ね返る。今、国会で緊迫した事態になっている消費税増税法案が成立ということになれば、市民はもとより地域住民の命と健康を守る地域医療の中核としての医療センターの役割が土台から崩れてしまう事態になりかねない、私は医療センターの存亡にかけても消費税10%増税をやめさせることを訴えて、この項の質問を終わりたいと思います。 ○議長(松本哲也君)  質問中でありますが、10分間程度休憩いたします。 △休憩 午後3時04分--------------------------------------- △再開 午後3時15分 ○議長(松本哲也君)  休憩前に引き続き会議を開きます。 一般質問を続けます。 16番、杉原議員。 ◆16番(杉原弘規君) (登壇) それでは、続いてテニスコート新設について、新宮市には大会を開催できるコートがない、こういうテーマで質問します。 新宮市には、野球、サッカー、柔道、卓球など、その他さまざまなスポーツの団体があります。スポーツ全体では20種類の競技種目の団体があると言われています。 新宮市におけるテニス愛好家はさまざまあるわけですが、黒潮クラブ、又新クラブ、「又」と「新」と書いて「ゆうしん」と呼ぶんだそうであります。私、初めて知りました。老人テニス教室など7団体があって、その数は150人に及ぶところであると、こう言われています。硬式テニスも合わせると300人を超える、こういうテニス愛好家がいる、こういうふうに聞いております。これ以外には小学校、中学校、高等学校のお子さんたちのテニスクラブ、これらの人数は除いてあります。 これまでのスポーツ政策は野球、サッカーに力を入れているのは結構だと思うわけですが、もう少しテニスにも目を向けていただいて力を注いでほしいというのがテニス愛好家の皆さんのほとんどの声であります。それはなぜか。新宮市でテニス大会を開催することができないというのが実情であります。 新宮市で大きな大会を開催するときには勝浦のコート、鵜殿のテニスコート、これらを借りて行う、これが、今の新宮市のテニス愛好家の皆さんが言ってる大会を開けないというのが実情であります。勝浦や鵜殿以外に時には熊野市、串本方面のテニスコートも借りて行う、これが新宮市でテニス愛好家の大会を行うときの実情であります。 昨年9月の台風12号による甚大な大水害によって、高田の新宮市のテニスコートが山崩れによって使えなくなってしまいました。さらに、ことし5月中旬まで個人の御好意によって50数年にわたって借りてきた又新テニスコート、これは神倉山の下にある千穂区、山際にあるテニスコートですが、ここの2面も含めてテニス愛好家の皆さんたちは使っていた。ところが、その持ち主の個人の事情で5月中旬より持ち主に返さなければならない状況が発生して、整理をして返却した、こういう状況もあります。 高田は使えない、50数年御好意に甘えてきた、しかし個人の所有者の御都合によって返さなければならない、そうなると現在は丸山テニスコート、この2面だけであります。硬式テニスクラブ、老人会テニス教室、少年テニスクラブ、市民一般あるいは小中学生その他諸団体等の数多くの方々が。この2面に寄ってたかって、これ言葉は悪いですが、使わざるを得ないと。当然ですが、この2面だけでは到底試合や練習は事足りないというのが明らかであります。 余分な話ですが、私はスポーツはほとんどやっていません。こういう中ででもこういう愛好家の皆さんの話を聞いたときに、それは余りにも新宮市のスポーツ政策が貧弱だと言われてもいたし方がないという思いになったわけであります。 台風12号で使えなくなった高田のテニスコートは、これまでに果たしてきた役割というのは大きなものがあったと。私も高田のテニスコートというのがあるのは知りませんでした。野球場があるというのは知ってたんですが、そこで高田のテニスコートを見学に行ってきました。皆さんがおっしゃるとおりであります。山崩れで使える状態ではない。しかもあの橋も大変な事態になっているということで、これは大変な状況になっているなという思いをしたわけであります。 高田のテニスコートについては、毎年春になると大阪芸大のテニス部の皆さんが雲取温泉での合宿を兼ねて利用していると、こういう状況があったそうであります。この高田のテニスコートにかかわってですが、雲取温泉の振興にもかかわることであって、温泉との利用と連携を図りながらテニスコートの再整地を考えてはどうか、こういうふうに私は思うところであります。高田のテニスコートを復活させる、こういう思いを持っているかどうか、当局いかがですか。 ○議長(松本哲也君)  前田生涯学習課長。 ◎生涯学習課長(前田圭史郎君)  高田のテニスコートにつきましては、昨年の台風により大きな被害を受けて、現在、市民の皆さんに大変御迷惑をおかけしております。また、議員御指摘の大会の開催できる規模のテニスコートの整備については、その必要性を感じております。今後は、高田のテニスコートの復旧にどれだけの経費を要するか、また市民の皆様の利便性や効率性なども勘案しながら、整備の場所の選定も視野に入れた上で総合的に検討してまいりたいと思っております。 ◆16番(杉原弘規君)  そうだと思います。あれは橋を直すのもかなり費用がかかるだろう、テニスコートにするのも大変だろうと。そうなると、ほかに高田の雲取温泉を活用しながらの振興、そういうものを何とか復活させるべきだというふうに思うところであります。今、課長が申されました何とか検討してみたいと、こういうことであります。 そこで、高田の多目的軽スポーツ施設の整備についてでありますが、この施設は屋根の修復後、利用者がふえていると聞いています。利用者がふえているということは私は大変喜ばしい、このように思うところであります。テニスコートにも利用できるようになっているはずであります。しかし、今の多目的軽スポーツ施設がテニスコートとして見れば不便が生じている。多目的利用なのでコート面がでこぼこで使い勝手が悪い、こういう状況があると聞いています。もちろん、コート面をならす道具は置かれています。しかし、多目的施設という状況から見てテニスコートとしてやれないことはないわけでありますが、どうも使い勝手が悪い、こういう状況であります。こういう点について、当局はテニスコートにもっと利用しやすい方法を考えるおつもりはありませんか。 ◎建設農林部次長兼農林水産課長農業委員会事務局長(津呂建二君)  当施設につきましては、テニス以外のスポーツやイベントなど多目的な活用をしていただいております。基本的には被災前の状況に今、現況復帰をさせていただき、御利用いただきたいと考えてございます。このため、現地にレーキやローラーなどコート面整備のための機器について装備をしているところでございます。今後、できるように維持管理に努めてまいりたいと思います。 ◆16番(杉原弘規君)  ぜひよろしくお願いしておきたい。 さらに、熊野川ドームについてですが、ここも多目的施設になっていると、こういうふうに聞いています。2面のテニスコートが用意されているそうですが、ふだんは野球、サッカーなどが主に使われていると、こういうふうに聞いております。旧新宮から熊野川ドームに行くには、お年寄りや子供たちが自転車で行くということについては大変不便が伴います。 そこでお伺いします。 以前から話題になっていた王子製紙の跡地についてですが、再度王子製紙の跡地を無償で受け入れを申し入れるという話はどうなっているか。私は跡地の受け入れを願う立場であります。王子製紙の跡地利用が可能となれば、防災の面、その他のさまざまな分野で活用ができるというふうに私は思います。この王子製紙との話し合いについて、当局の見解をお願いしたいと思います。 ◎理事[災害復興担当]兼企画政策部長(坂地伸三君)  以前も本会議でお話しさせていただきましたように、昨年の3月11日の東北地方の地震のときに、新宮市においても防災面で大きな敷地が必要であるということで、市長の命を受けまして、その後、王子製紙側と接触してまいりました。ただいまのところ事務的な協議を進めておりまして、精力的に頑張っていきたいというふうに思ってます。 ◆16番(杉原弘規君)  ぜひ、王子製紙さんにお願いして、最初あった話が再度実っていただきたいということを私は切に願っておきたいと思います。 そこで、テニス愛好家の皆さんは、旧新宮市に土地さえあれば建築物とは違って費用はそんなに必要としないはずであるということを述べられます。どこかそれにふさわしい跡地、そういう土地が確保されればテニスコートをぜひ造成してほしいという強い要望であります。テニスコートは8面あれば、新宮市においてテニス大会が開催できると言われています。 また、台風12号で高田のテニスコートが使えない、民間で50年間も利用させてもらった又新テニスコートも整地して返した、旧新宮市には丸山テニスコート2面だけであります。先ほど述べたとおり、到底練習や試合にはなりません。このテニスコートの問題は、新宮市のスポーツの振興にとってなくてはならない課題であります。若者からお年寄りまで市民の健康を維持していくスポーツと同時に市の発展につながるものと私は考える次第でありますが、市長、いかがでしょうか。 ◎市長(田岡実千年君)  王子製紙跡の土地に関しては非常に魅力的な土地であると思っておりますが、譲渡していただくに当たりましては幾つか問題もクリアしなければならないと思っております。その辺、今事務的に作業を進めて、あれが仮に私たちが使える土地になれば、さまざまな防災面のこと、またスポーツとして有効的に活用できるんじゃないかと思います。 ただ、まだ私どものものではありませんので、詳しいことはまだ言えない状態でもあります。 ◆16番(杉原弘規君)  王子製紙の跡地が活用できるということになれば、あらゆる面で新宮市の施策に大きな希望が持てるのではないかというふうに思います。ぜひ市長、全力で話し合いを持っていただいて、何とか再び新宮市に提供されるよう平に平に頭を下げてでもお願いをしていただきたい、こういうふうに申し述べて、この項の質問は終わりたいと思います。 最後の質問になります。粗大ゴミの回収についてであります。 広報しんぐう6月号でエコ広場に出せる粗大ごみのことが広報に掲載されていました。そこには30センチ以下のものであります。そこで、エコ広場に出せない例えばたんす、大型本棚、こういう木製品やソファーや布団、カーペット類などは廃棄の扱いに大変困っている。体の不自由な方や高齢者にとっては大変なことであります。特に、ひとり暮らしの高齢者で女性の方は、こういう粗大ごみの処理について大変困るよと嘆きを述べております。 こういう方たちにとって、処分したくても処分のしようがない、大型の粗大ごみでも細かく砕けば収集に乗せられると、こういうふうでありますが、高齢者や障害者、ひとり暮らしの御婦人、こういう方たちにとって大変なことであります。細かく砕けといってもできるわけがありません。現在、粗大ごみ回収はどのようになっていますか。 ○議長(松本哲也君)  中地市民福祉部次長兼生活環境課長。 ◎市民福祉部次長兼生活環境課長(中地清剛君)  毎年、年1回ですけれども、一応収集期間を設けまして粗大ごみの収集を実施させていただいております。 ◆16番(杉原弘規君)  那智勝浦町では、クリーンセンターへの持ち込み、さらに高齢者やひとり暮らしの方、車のない方には、電話をすれば対応することになっているというふうに聞いております。ただし、これについては有料だそうであります。 お隣の紀宝町なんですが、月1回の割合で粗大ごみを収集することになっています。粗大ごみ、資源ごみの持ち込み申込書というのがあって、それに事前に申し込みをすることになっています。このような書類であります。家庭用粗大ごみ、資源ごみの持ち込みについてということで制度ができています。紀宝町については、このように申請書で事前に申し込みをすれば担当者がその家庭を訪問して収集すると、こういうふうになっています。収集日と申し込み期限があります。それまでに粗大ごみとわかるように、収集日が月に1回ですね、紀宝町の場合。それぞれの各地域へ月1回行くようになっています。それは、例えば4月は月、火、月、火、5月は月、火、月、火でずっと月1回の収集をする、そういう計画になっています。それは、月1回その地域地域でずっとぐるぐると巡回しているようになっています。このように粗大ごみの指定された日にその地域に住んでる方が町役場のほうへ申請をすれば、収集日に粗大ごみとわかるように張り紙をして玄関前にまとめて出しておけば町が収集すると、こういうことになっています。 串本町の例ですが、串本町は障害者、70歳以上の高齢者、生活保護者、重度障害手帳の交付を受けている者には、軽トラックいっぱいでも1,000円の費用を出せば収集する制度になっているそうであります。 新宮市は、高齢化が進む中、高齢者や障害者あるいはひとり暮らしのお年寄りなどのたんすや布団、いわゆる粗大ごみ、さらには資源ごみは申込制で回収できるようにできないものでしょうか。ぜひ検討していただきたいと思いますが、当局の考えを示してください。 ◎市民福祉部次長兼生活環境課長(中地清剛君)  先ほども申し上げましたけれども、粗大ごみにつきましては9月号の広報なんかで申し込みを掲載させていただきまして、10月1日から11月末まで申し込み期間をやっております。一応クリーンセンターのほうで申し込み受け付けをやってございます。収集につきましては、11月1日から翌年の1月末ぐらいまでの3カ月間でさせていただくようになってございます。手数料につきましては実費をいただくというふうなことになってございますけれども、そのときに粗大ごみの内容を聞きまして、その金額分で、こちらのほうで粗大ごみのシールというものをつくってございます。そちらを生活環境課やクリーンセンター、行政局、各支所、そういうところで購入していただき、そしてそれを粗大ごみに張っていただく。それを御自宅の玄関の前に置いていただいたら、うちのほうでいついつ、時間まではちょっと言いづらいんですけれども、何日に回収に行きますというふうにそのときお話しさせていただいて、現在もそういうふうな回収方法をやらせていただいてございます。 ◆16番(杉原弘規君)  その期間を設けてというやつをもう少し取っ払えませんか。やはり月に1回は地域地域で、申し込みがなければそこへ行く必要がないですし、申し込みがあればそこへ収集に行くというその期間を、今3カ月に限って言われます。その期間を外して、年間を通じて市民が今出したいと、この期間中に出したいという人がうまいぐあいに合えば、その人たちはよろしいかと思います。その期間をちょっと取っ払って、ただし毎回、毎週、日常的にというのはいかがかと思いますので、月に1回は回りますというような方法をぜひ考えてみてはいかがでしょうか。 ◎市民福祉部次長兼生活環境課長(中地清剛君)  そういうふうな御要望、一応こちらのほうも今後の課題にさせていただきます。ただ、収集に関しましては職員数とかそういったものでも限りがございますので、やはり難しい面がございます。ただ、市民の方々が今おっしゃられたようなこの日までに出したいんだというふうなことがある場合も当然考えなければいけないと思っておりますので、今後の課題とさせていただきます。 ◆16番(杉原弘規君)  ぜひ、繰り返しくどいようですが、ひとり暮らしの方、高齢者の方、そういう方たちがその期間内にということになれば非常に制約されてくると思いますので、今、課長が答弁されたように、ぜひそういう期間を外せとはいいませんが、そういうことを視野に入れて一度検討していただくことをお願いして、私の一般質問を終わりたいと思います。--------------------------------------- △並河哲次君 ○議長(松本哲也君)  5番、並河議員。 ◆5番(並河哲次君) (登壇) それでは、通告に従いまして一般質問をさせていただきます。 通告なんですけれども、今一応1、防災について、2、事業の優先順位について、3、教育・若者政策についてとなってるんですけども、1、3、2の順番でさせていただきます。 では、まず初めに防災について、①保育所・幼稚園の津波対策ということでお聞きしていきたいと思います。 まず初めにライフジャケットの配布ということで、実は私、3月の定例会の一般質問で、津波・水害対策として保育所、幼稚園などにライフジャケットを配布する考えはないですかと市長に質問させていただきました。これに対して市長は、現在の県の津波想定では、これらの新宮市の施設は浸水地域にはないため、今のところライフジャケットをお配りするということは考えておりませんというふうに御答弁いただきました。 しかし先月、佐野の保育所さんから移転の要望などが出まして、保護者さんとの意見交換会であったり、あと5月31日にあった教育民生委員会のほうでも、保育所に対して9月の補正にでも予算をとってライフジャケットを購入して配布したいということで、市長のトップダウンということで考えを示されて、子供たちの命を守るということですごくありがたい決断だと思うんですけれども、ただ1点、3月の一般質問した際と5月で市長が少し方針転換された理由を教えていただいてもよろしいでしょうか。 ○議長(松本哲也君)  田岡市長。 ◎市長(田岡実千年君)  3月31日に内閣府が紀伊半島沖の巨大地震が起きたときの津波の予想高を12.2メートルというふうに、ある意味明確に発表されました。そういう中で、そうなった場合、佐野保育所も浸水する地域に入りますし、また佐野保育所の周辺に避難するところがないということで、そういうふうに急遽、議会への御相談もなく、9月補正に上げたいというふうに発表をさせていただいたわけであります。 ◆5番(並河哲次君)  実はライフジャケットなんですけれども、2月24日の時点で初めに佐野の保育所の移転実行委員会さんのほうから移転を含めて、それまでの経過措置として屋上の避難スペース、そしてライフジャケットの設置ということで要望が出てたということなんですけども、これに対して3月に一般質問で前田治議員もその要望について市長に答弁を求めてまして、市長としても、できるところは早速担当課と相談してやっていきたいと答えておられます。それからそろそろ4カ月ということで、東日本大震災でも亡くなった方の9割がおぼれてしまったということで、いつ地震、津波が起こるかということはわからないわけです。ハード整備がなかなかすぐには移転であったりということはできないということで、ライフジャケットの配布ということを、まだ決まっていないということですけど、考えていただいているということなんです。 今、ライフジャケットの配布に関してなんですが、市長としては佐野の保育所さんだけなのか、それとも新宮市全域、必要なところにはというふうに考えておられるのか、どちらでしょうか。 ◎市長(田岡実千年君)  民間の保育園が七つありまして新宮市立の保育所が三つあるわけでありますが、その中にはライフジャケットが必要のない保育園もあります。その辺を今協議中でありますが、必要なところから配備していければというふうに考えております。 ◆5番(並河哲次君)  ありがとうございます。すべて必要ではないと思うんですけれども、仮に新宮市すべての保育所と幼稚園に配布したとしても一応人数としては950人分で、ライフジャケットの値段を串本町の保育所さんのほうに聞いたんですけども、4,725円のライフジャケットということで、大体950人分にすると450万円ほど。今回、補正予算が13億9,000万円上がってますので、450万円という予算というのは、全体から見ると今回出ている補正予算の額から見てもそんなに多くはない予算なのかなと思います。 そこで、市長に提案なんですけども、9月に一応出そうというふうに考えられているということなんですけども、いつ津波が来るかわからない中で、もう決められているならばできるだけ早く実際にライフジャケットを子供さんに提供してあげるということがいいかと思うんです。例えば、6月の追加議案として、必要な保育所、幼稚園さんのほうに配る予算を上げるということは考えられますでしょうか。 ◎市長(田岡実千年君)  佐野保育所において、今、屋上へ簡単に上れない状況であります。外階段をつくって簡単に屋上へ上れるような工事費用を9月補正に上げさせていただきたいと思っております。それに伴いといいますか、工事と同じタイミングでライフジャケットも屋上に配備したいと考えておりますので、同時に9月に補正の協議をお願いしたいなというふうに考えております。 ◆5番(並河哲次君)  9月に同時にということなんですけども、例えばライフジャケットを先に購入すると何ができるかというと、着る練習ができるんですよ。子供さんが自分で着る練習ができる。津波が何分で来るかというときにいち早く着るということがすごく大事だと思うんですけども、例えば、少し串本町さんのほうに見に行かせてもらった保育所さんは、町のほうからライフジャケットが支給されて毎日着る訓練をしているということなんですけども、1人デモンストレーションで見せてくれはったんですけども、足も通して頭巾もついているんですが、10秒以内にライフジャケットを完全に装着する、子供さんでできるという、そういう本当に津波が高いかもしれない、逃げ切れる時間がないかもしれないという中でのライフジャケットという最低限のところの部分なので、そこをいきなり渡されて、小さいお子さんでぱっと着方をすぐにその日に覚えてということはなかなか大人と違って難しいと思うんで、例えば3カ月差が出るというのは相当大きいと思うんです。それだけなれて、屋上もできたらすぐ上がってすぐ着れるという、より予算を生かせる状態になるかなと思うんですけども、その点はいかがでしょうか。訓練のためにも早くという点ではいかがでしょうか。 ◎福祉事務所長兼福祉課長(浜前泰弘君)  ライフジャケットでございますけども、いろんな活用の仕方があると思います。ただ、以前答弁させていただいたときに、教育委員会のほうからまず逃げることが先という答弁をさせていただいたんではないかと思います。今回も、岩手、宮城、福島の3県で被災した保育所は722カ所あるというふうに聞いてございますけども、保育中に亡くなった園児の数は3人でございます。ただ、保育以外に亡くなった方は111名おられるというふうに聞いてございます。 今、この3県の例えばその保育所の関係の方、行政の関係の方がいろいろ考えておられると思うんですけども、その中の一つとして、保護者の方が迎えに来るというふうな打ち合わせでしてたんですけども、そういう保育所は大変被害に遭われた方が多いという現実がございます。これは、園児だけじゃなしに保護者の方も同時に被害に遭われてるというのが現状でございます。その中から出てきた総括としましては、まず、保護者が仮に来たとしても保護者も一緒に連れてすぐ逃げるというのが一番だというふうに聞いてございます。ですから、そこら辺のことも含めてライフジャケットの効果といいますか効用ということも確認していく必要があるのかと。また、近くに高いところが、要するに避難するべきところがある保育園とない保育園では環境が全く違ってくるのかなというふうに思います。ですから、旧新宮市内の10園を見てみましてもそこら辺の状況は全く違います。 ですから、今のところ私立の保育所も含めた保育所にライフジャケットをお配りして、それをどう活用するのか、そういう津波が来たときに避難の方法等も含めて、高いところに逃げる方法等に関してもこれから十分打ち合わせしていく必要があると思うんですけども、まず、買うという前に、そこら辺の部分をきちっと各園とも話をしながらどのように活用していくのか、まず逃げる際にはライフジャケットを着ているそういう余裕があるのかないのか等も含めて、要するに高いところに行くまでの時間等も含めて十分そこら辺は検討していく必要があるのかなと。そういうことも含めて9月補正までの時間をちょうだいしたいということでございます。 ◆5番(並河哲次君)  私立の保育所も含めて各園とも話をしながらということなんですけども、それも踏まえて9月ということなんですが、一応この話が3月議会の直前で出てきている中で、各保育所さんと既にお話は始められている状態でしょうか。 ◎子育て推進課長(畑尻英雄君)  ライフジャケットの関係についてなんですが、それにつきましては高台にある1園のみ必要の有無を確認してございます。 ◆5番(並河哲次君)  まだ今、話が出てから3カ月、4カ月がたとうとしてる中で実際1園しか確認できてないというのは、実際にもっと早めて、そこを確認とか調整を早めればより早く配れることになるかと思うので、そこは、ライフジャケットだけではなくていろんな話があると思うんですけれども、どんどん私立の保育所さんとも進めていっていただきたいと思います。 ライフジャケットに関しては少しまた後で質問させていただきます。 ○議長(松本哲也君)  質問中でありますが、10分間程度休憩いたします。 △休憩 午後4時03分--------------------------------------- △再開 午後4時14分 ○議長(松本哲也君)  休憩前に引き続き会議を開きます。 一般質問を続けます。 5番、並河議員。 ◆5番(並河哲次君) (登壇) 引き続き保育所、幼稚園の津波対策ということで、次に、内閣府の新しい津波想定に基づく保育所、幼稚園の対応についてお聞きしていきたいと思います。 3月31日に内閣府の南海トラフ巨大地震の津波の想定高12.2メートルというふうに新宮市は出ました。そして6月中にもさらに詳細な津波高の予想が発表されるということですが、新宮市としては、この発表で津波の高さより低い位置にあったり微妙な位置にあったりということになった保育所や幼稚園といった施設、今後どういった対策をとっていく考えでしょうか。 ○議長(松本哲也君)  浜前福祉課長。 ◎福祉事務所長兼福祉課長(浜前泰弘君)  今のお話の流れの中で、保育所に関する現時点での私どもの進めておる方向性でございますけれども、大浜と熊野地の統合保育所を、前にもお話させていただきましたけども、蓬莱小学校のほうにという形で計画は進めさせていただきます。そのときの考え方としましても、蓬莱小学校は御存じのように4メートル前後の低い場所にございますけども、今の場所に高さを求めていくというふうな方向性で今のところ考えさせていただいてございます。また、近くにそういう避難できる高いところを確保していくというふうな考え方で今のところ進めさせていただいてございます。 ◆5番(並河哲次君)  それは、大浜、熊野地だけではなく、全体的な保育所に関する考え方でしょうか、その場所で高くするということは。 ◎福祉事務所長兼福祉課長(浜前泰弘君)  今のところ、私どもはそういうふうに考えてございます。 ◆5番(並河哲次君)  そういった中で、三佐木地区の佐野保育所のほうからは、今、市の方針としては現地で高くしていくという考えのようなんですけども、移転の要望が上がってきています。何保育所、何幼稚園というのを特に限定せずの質問ととらえていただいていいんですけども、高台にある公園であったり駐車場であったり市の保有している場所、そういうところに現実的に仮でも本格移転でも、そういったことは可能なのでしょうか。 方針としては今その場所で高くするということだったんですけども、市が保有している高台にある土地、今公園であったり駐車場であったりというところに例えば建てかえるときに仮に移転するとか、そういったことというのは可能なのでしょうか。 ◎福祉事務所長兼福祉課長(浜前泰弘君)  今の御質問は、旧新宮市内にございます10園の保育所すべてに対しての考え方ととらまえてよろしいでしょうか。 ◆5番(並河哲次君)  そうですね。 ◎福祉事務所長兼福祉課長(浜前泰弘君)  基本的に今、私ども考えてますのは公立の保育所の建てかえについての話だと思うんですけども、先ほどお話しさせていただきましたように、大浜、熊野地の統合園に関しましては高さを求めていく、あるいは近くにそういう避難できる高い場所を確保していくというふうな基本的な方向性を持っていきたいというふうに考えてございます。ほかの園に関しましても、そういう考え方を基本に持っていきたいというふうに考えてございます。 ◆5番(並河哲次君)  そういった場合には、建て増しするであったりというときには一応また別の場所に一時的に移転するということですか。その場所で高くするために仮移転をまたしておくということですか。 ◎福祉事務所長兼福祉課長(浜前泰弘君)  具体的に建て増しという部分がどこの部分かがちょっと想定しづらい部分がありますので、具体的な返事はちょっとしづらいんですけども、今回の大浜、熊野地の統合園が仮に蓬莱とというふうな形を想定しました場合はそういう必要はないだろうと思いますし、佐野の保育所に関しては、まだそこまで具体的な話になってませんから、どうとはちょっと言えないということだと思います。 ◆5番(並河哲次君)  わかりました。 ちなみに、浸水して高くしないといけないというふうに市のほうが決断する基準というのは12.2メートルなのか、6月中に出るもう少し詳細なものなのか、それとも、それをもとに県がまた今年度中につくる浸水想定なのか、どれを基準にして今後こういった保育所や幼稚園の施設を考えていくんでしょうか。どの想定を基準にして考えていくんでしょうか。 ◎副市長(亀井寿一郎君)  非常に難しい問題だと思います。6月中には内閣府がもっと詳細な予測を出すというふうに聞いております。和歌山県も今年度中にはシミュレーションを出すというふうに聞いております。どちらもやっぱり無視するわけにはいかないというようなことから、総合的に出たものを参考にしながら考えていく必要があると。今の12.2メートルそのものというのは最高でという報告というんですか、発表ですから、それも一つの参考になるでしょうし、これから発表される部分も十分参考にする必要があるというふうに思ってます。 ◆5番(並河哲次君)  ということは、6月の国の想定も参考にして今年度中の県の浸水シミュレーションも参考にするということは、県のシミュレーションが出るまで判断は基本的には待って、動かないということでよろしいですか。 ◎副市長(亀井寿一郎君)  ただ、時間的な余裕があるかないかということも非常に難しい判断が必要かと思います。そういう中で、最高の12.2メートルというのを基準にするとすれば、これから内閣府が出そうとする部分あるいは和歌山県がシミュレーションとして出そうとしている部分、その辺のことというのは参考にする必要もないという意見もあるでしょうけども、ただ、今の新宮市が所有する高台に位置するところがないというのが現状ですから、十分、和歌山県が出すシミュレーション等も参考にする必要があるというふうに思ってます。 ◆5番(並河哲次君)  高台には土地がないということだったんですけども、例えば蜂伏のほうであったり病院の近くであったりに公園はあると思うんです。ああいったところは、都市建設課が担当かと思うんですけども、そういう使用の仕方を変更することというのはできないんですか。 ◎都市建設課長(渕上崇君)  公園用地でありますけども、例えば蜂伏なんかでありますと開発許可という形で造成した経緯があります。そういうときには開発区域に対してある程度の公園を設けなければならないという基準がありまして、そういう公園は永久物という扱いになっております。 ◆5番(並河哲次君)  それは、例えば開発許可がおりるためにそこに公園をつくったということですか。すみません、もう一度お願いします。 ◎都市建設課長(渕上崇君)  公園というのは、住宅とかいろいろなものが造成区域に張りつきますので、いざというときの避難場所とか避難広場としてとか、それから子供さんが遊んだり、そういうときのために必要な場所であるという位置づけがありますので、そこは公園としての永久の施設という扱いであります。 ◆5番(並河哲次君)  例えば避難の広場としてということであれば、仮にこういった保育所や幼稚園の移転というのもある意味、避難という目的としては同じだと思うんですけども、そこに仮に建てたとして、それも避難所として使うという形をとっても、そこまでがちがちな決まりなんですか。 ◎都市建設課長(渕上崇君)  あくまでまず公園緑地という考え方でありますので、そういう施設として広場とか公園として置いておくということが定められておりますので、それはやはり広場として置いておく必要があるというふうに考えています。 ◆5番(並河哲次君)  それは、決めてるのはどこの機関ですか。 ◎都市建設課長(渕上崇君)  これは、都市計画法、もとの法律はそうですけど、その中で開発行為という、そういうような基準がありますので、それに基づいてそういう基準がつくられております。 ◆5番(並河哲次君)  わかりました。では、今のところは保育所、幼稚園に関しては現在地で高くする方針ということで理解しました。人命になかなか優先順位というのはつけられないと思うんですけども、子供の命というのは本当に最優先に考えて、今後、対策をスピードアップして動いていただけたらと思います。 引き続き保育所、幼稚園の対策ということで、次に公立の保育所、幼稚園の避難対策などについてお聞きしたいと思います。 今、保育所は厚労省の基準で月1回以上は避難訓練をすると決まっているということなんですけども、子育て推進課のほうで経路であったりかかる時間であったりというのは全部把握して、逆に園にアドバイスをしたりというやりとりは行っているんでしょうか。 ◎子育て推進課長(畑尻英雄君)  議員御指摘のとおり、保育所の最低基準の中で月1回避難訓練というものが義務づけられております。したがいまして、私立、公立の各園は月1回避難訓練を行っているわけでございますが、公立、私立各園の避難場所についても、その経路につきましてもすべて当課で把握しております。 ◆5番(並河哲次君)  次に、先ほど浜前事務所長もおっしゃっていたんですけども、子供の引き渡しに関して、東北で保護者さんに迎えに来てもらった後に流されてしまったという例があったということなんですけども、これは、新宮市としては迎えに来てもらわないということで、もう通達をしているんでしょうか。 ◎子育て推進課長(畑尻英雄君)  基本的に、園に迎えに来て、先ほど浜前所長が申しましたように、被災するということは避けたいと当然考えますので、高台なりに避難したところで受け渡しということになってございます。 ◆5番(並河哲次君)  保育所なので小さな1、2歳児のお子さんもおられると思うんですけども、緊急時の食料であったり、そういった特別なものは大人とは違うものという形で必要になったりすると思うんですけども、その辺は、食料の備蓄はどのぐらいされているんでしょうか。
    子育て推進課長(畑尻英雄君)  申しわけございません、そのところは今のところ把握してございません。 ただ、津波に関してですが、まず逃げるということが大前提になりますので、その辺で避難先で救援物資等がいただけるものと考えております。 ◆5番(並河哲次君)  避難先の救援物資というのは保育所用に用意してあるものですか。 ◎子育て推進課長(畑尻英雄君)  避難先につきましては、各いろんなところが想定されるわけでございますので、保育所の園児のみに救援物資を用意しているということではないと思います。救援先に、それに見合った救援物資が届くというふうに考えております。 ◆5番(並河哲次君)  昨年の災害でも新宮市全体が水不足になったということなんですけども、避難先に届くという考えだと少しまずい部分もあると思うんですね。道路の断絶であったりというところもあると思うんで、避難先に届くではなくて、避難先にその分用意しておくという考え方が大事だと思うんですけども、今後、そういったふうに用意される考えはありますでしょうか。 ◎子育て推進課長(畑尻英雄君)  保育所に限定させていただきますと、その用意は今のところ考えてございません。高台とか、例えば丹鶴城公園の入り口付近であったり、そういったところだとかいろんな避難先がございますので、今のところはまず逃げるということでございます。 ◆5番(並河哲次君)  その逃げる部分については特に何も否定するものではないんですけども、子供さんの食料の備蓄というものを市としてしようと考えられるのか、もうそれは特に、避難したら後は保育所のものかどうかというのは気にしないという考え方なのか、どちらでしょう。 ◎防災対策課長(井上登君)  津波一時避難につきましては、やはり命を守るというところでは、まずは逃げ切るというところはいろんな場所へ逃げるかと思います。そういう中で、津波に関しては何日もというのはなかなか想定しづらい。6時間とかそれぐらいはおらなあかんというようなことは言われてますけども、その間で食料というような考え方というのは難しいんではないかなと。それで、津波がおさまってから避難所、そういうあたりで食料なんかを配るというような形になろうかと思いますので、避難場所で水をというような考え方は、いっとき避難という考え方なんで、準備するのは難しいんではないかと考えます。 ◆5番(並河哲次君)  すみません、少しうまく伝わってなかったようなんですけども、一時避難という考えではなくて、災害に遭った直後、波も引いたとして、その後しばらくの小さい子供さんの食料を何か市として考えているんですかということです。 ◎防災対策課長(井上登君)  そういう食料、水等々に関しましては、ある程度備蓄もあります。そういう食料に関しましては、保育所だけの問題ではなくて市民、赤ちゃんからお年寄りまで全部というのが対象になろうかと思います。そういう中で、まずは備蓄しているものを提供する、もしくは市内の大きなところでの流通物資を確保していくということで提供していくという形になっていくと思います。 ◆5番(並河哲次君)  わかりました。すみません、聞き方が悪かったです。 避難場所に物資が置いてあると思うんですけども、そこに、特に保育所とか関係なく、小さなお子さんのための物資というのは置いていますか、避難所に。 ◎防災対策課長(井上登君)  今おっしゃられるのはミルクとかそういうようなものかなと思うんですけども、以前にはそういうことでミルクを置いていたような経過もあります、哺乳瓶も置いていたような経過もあるんですけども、衛生的にもよろしくないというようなところでは、今のところ、そういう特殊なものに関しては流通物資で確保していくというような考え方であります。 ◆5番(並河哲次君)  それは、オークワさんとかジャスコさんで大きいところだと思うんですけれども、小さいお子さん用の分を一応契約というか、取り交わしているんですか。そういうときには小さいお子さん用の分をこれだけ提供してくださいというふうに決まってるんですか。 ◎防災対策課長(井上登君)  具体的にお子さん用というような特定はしてません。そういう必要な物資については、応援協定の中で提供いただくというか分けていただくような協定となっております。 ◆5番(並河哲次君)  やっぱり不足してしまうと本当に大変なことになると思うので、このぐらいの量がある程度必要になりますというのを伝えておくか、市としてその分用意しておくかということをしておくべきかなと思うんですけども、いかがでしょうか。 ◎副市長(亀井寿一郎君)  先般の台風12号でいろんな経験をさせていただきました。子供たちにとって必要なもの、最低限必要なもの、あるいは女性にとってどうしても必要なもの、そういったものも今後確保していくということは必要なことでありますので、その辺は検討させていただきたいというふうに思います。 ◆5番(並河哲次君)  よろしくお願いします。 次ですけども、私立の保育所の支援について質問していきたいと思います。 先ほども出てきたんですけども、串本町の保育所のほうに見学に行ってきました。津波の危険がある上野山保育所というところなんですけども、そこでは、町の消防が防災計画をつくるのを一緒に手伝ったり、ライフジャケットを無料で配布したり、あとはさらに避難先となる小学校に1日分だけ保育所の分の食料を置いていたりという形で、かなり、私立の保育所なんですけども、いろいろな形で町が直接支援、フォローしているということで、直接園長さんにお話を伺ってきました。 新宮市のほうでは、私立の保育所に対して何らかの防災に関するアドバイスであったり支援というのを行っておりますでしょうか。 ◎子育て推進課長(畑尻英雄君)  私立への補助的なところでございますが、市がつくっているマニュアル等がございますが、そういったところで民間園と協議等というのは今のところできていないのが現状でございます。ですので、今後、園長会等いろんなところを開催いたしまして情報の共有化を図って、そして意見を伺いながら進めてまいりたいと考えております。 ◆5番(並河哲次君)  情報共有をしたときにせめて場所ぐらい支援してほしいというのであれば、ぜひそういったところの支援もお願いできたらと思います。 次に、実はこの上野山保育所なんですけども、海岸のすぐ近くということで、町が高台に用意している土地に移転が大体決まっているということです。和歌山県外なんですけども、徳島市のほうでは私立の保育所をその場で高層化するために3園に対して3,000万円の補助を出したというニュースも流れてたんですけども、例えば新宮市は、公立の保育所に対して大浜の移転が決まったり、また統合で高く、蓬莱に建てるであったり、佐野のほうも一たんは屋上を整備するであったりという形で、かなりハードのこともだんだん決まっていってると思うんですが、そういった部分では、同じ新宮市の子供が通う保育所ですので、私立の保育所に対してハード的な支援というのはどういうふうに考えておられるでしょうか。 ◎子育て推進課長(畑尻英雄君)  本来、施設整備はそれぞれの保育所の負担によって実施することが基本でありますが、耐震に関する現状を見ますと、公立保育所につきましては耐震診断を実施して、問題がなかったというようなところがございます。ただ、民間園、私立保育園ですが、耐震診断についてもはかどっていないというのが現状でございますので、今後、民間園の支援も考慮しながら、公立と民間園の施設環境において、特に防災面におきまして大きな格差が生じることのないよう検討してまいりたいと考えております。 ◆5番(並河哲次君)  今、今後大きな格差が生じることのないように検討ということだったんですけども、今、既に公立の対応がある程度具体化して発表もされて決まっていってる中で、既に差が生まれていってる状態かと思うんです。市長、今後、私立の保育所に関して、防災という面での支援についてどう考えておられますでしょうか。 ◎市長(田岡実千年君)  今、畑尻課長も答弁しましたように、大きな格差が生じないようにしっかりと支援できる体制をとっていきたいと思っております。 ◆5番(並河哲次君)  わかりました。公私立問わずに、新宮市の子供が通っているところということで、しっかりと防災関係の支援をお願いしていけたらと思います。 次、②の自主防災組織の活性化というほうに移ります。 先ほど辻本議員も少し質問されていたのですが、新宮市のほうでは102の自主防災組織があるということで、活動されているということです。今回、台風4号が来まして、その中で本市防災組織、何か動きの報告などはあったでしょうか。 ○議長(松本哲也君)  井上防災対策課長。 ◎防災対策課長(井上登君)  防災組織として動いたというようなところは何も聞いておりません。 ◆5番(並河哲次君)  そういった自主防災組織として動いたときに、例えば市に災害対策本部が立ち上がるように、自主防災組織としても小さな災害対策本部を立ち上げましたみたいな連絡を取り合うといったことはないんですか。 ◎防災対策課長(井上登君)  今のところ、そういう形のものはございません。ただ、熊野川町にありましては、区長さんには避難勧告等を打った場合には連絡させてもらうというような体制はとっていたようです。 ◆5番(並河哲次君)  自主防災102のうちで自主防災活動支援補助金の補助を受けたところがあるのは20弱というふうにお聞きして、実際的な活動は補助金の活用度合い的にも余り伴っていないのが現実なのかなと思うんですけども、災害のときに、職員さんの数も限定されていて、今回も深夜まで本当にありがとうございます。なかなか人数も限られている中で大変で、だからこそ自主防災組織の活動というのが非常に重要になってくると思うんですが、直接行政が地域に出向く中で働きかけていきたいという先ほどの辻本議員に対する御答弁だったんですけども、実際に働きかけとして自主防災組織にどんなことを行政としてはしてほしいというか、やってくれたらありがたいというような感じなんでしょうか。 ◎防災対策課長(井上登君)  自主防災組織の活動内容としては、いろいろあろうかとは思いますが、基本的には、災害が起こりそうな場合は町内での要援護者への声かけというのも始まってくるかと思います。災害、特に地震なんかが起こったら隣近所、そこでの助け合いというようなこと、それからずっとその地域での生活の支援というか、そういういろんな仕事がありますので、大きな災害になればなるほど要は公的な援助というのは小さくなります。そういう中では、地域防災力を上げていただいてその部分を多く担っていただければ、減災、それで復旧も早くなるんではないかということで、いろんな形の応援をいただきたいというふうに考えております。 ◆5番(並河哲次君)  働きかける中で、今、要援護者の把握であったりということでお話があったんですけども、具体的に自主防災組織としてこんなことをしてくれたらというようなことを直接伝えると、じゃそういうことをしようかという、自主防災組織としてもどんなことをしたらいいのかちょっとよくわからないというようなこともあると思うんで、そういったところもどんどん伝えていっていただければと思います。 引き続き防災関係なんですけども、今度、7月末には、新宮の市内のほうでは町中のほうでは大規模な津波避難訓練が行われるということなんです。山間部の熊野川町や高田の地域のほうでは、そういった避難訓練は予定されていますでしょうか。 ◎防災対策課長(井上登君)  やはり津波避難訓練というと沿岸沿いというところが対象になろうかと思います。山沿いのほうの集落におきましては、集落で想定されるような事故、そういうところでの訓練というのは必要かなと思っておりまして、そういうのは集落の状況を勘案して何らかの訓練は必要かなと考えております。 ◆5番(並河哲次君)  そうしますと、そういった山間部のほうでの訓練の働きかけであったり実際の訓練というのは、昨年の9月の災害以降は行われていますでしょうか。 ◎防災対策課長(井上登君)  篠尾のほうでヘリコプターの訓練をしたということで、これも地域住民への防災意識の高揚を図りたいという目的もありましてやらせていただきました。あと、ある熊野川町の区には今相談を投げかけているような状況であって、その訓練についてはちょっと待ってくれというような状況で、ちょっと落ちついたらするよというような返事はいただいております。そういうにして、やっぱり地域の方と話をして、できることをより多くやっていきたいと考えております。 ◆5番(並河哲次君)  今、実際にヘリの訓練を行った篠尾であったり、ちょっと訓練の相談をしているところがあるということなんですけども、訓練であったり、あと出前講座であったりというのは、実際に数としては何集落で何回ぐらい熊野川町や高田のほうでは行われてますでしょうか、去年の9月以降で。 ◎防災対策課長(井上登君)  出前講座では、過日の西敷屋での地域の方との懇談会というのが1回であります。 ◆5番(並河哲次君)  訓練等なので、懇談会をあわせて篠尾と、熊野川町で三つだけということなんですけども、もう台風も来てしまった中で、最低1回は例えば各自主防災組織のある地区、集落、訓練あるいは懇談会というものをやったほうがいいのではないかと思うんですが、今後、そういった部分を全部網羅してやっていくというような目標とかはありますでしょうか。 ○議長(松本哲也君)  本日、議事の都合により、あらかじめ会議の時間を延長いたします。 井上課長、どうぞ。 ◎防災対策課長(井上登君)  熊野川町の区長会というのが開かれる予定になっておりまして、その場に私も出席するようになっております。そういうところで、まずは区長さんの集まったところでこのような話をさせてもらって、それで進めていきたいと考えております。 ◆5番(並河哲次君)  区長会ということはもちろん区長会で伝えていただくのはありがたいんですけども、やはり集落全体として人が集まってやろうかというような動きというのがすごく大事になってくると思うんで、本当に何らかの訓練であったりができたほうがいいのではないかなと思うんですけども、例えば、今回もう台風が来て、各地区に熊野川町であれば職員さんが派遣されて、そこでそれこそ地区の方といろいろお話とかもあったと思うんですが、前回、3月のときにも一般質問させていただいたんですけども、派遣された職員さん、派遣されることになっている職員さん等もじかに現場で、例えば防災の移動系の無線機の使い方を練習したり、防災の補助金こういうのがあるよ、こういうことに使えるよというのをそこで伝えたり、もうそこでやってしまう。今、井上課長が個々に防災課として回られているだけではなくて、職員さんを派遣されたときにそこでやってしまうということはできないんですか。本当の台風のときになかなかそこまでの余裕はないかもしれないんですけども、実際にそういった形での訓練というのはやれないんですか。 ◎防災対策課長(井上登君)  無線機につきましては、今、操作マニュアル的なものをつくりまして、そういう熊野川町へ派遣される者を訓練させようかということで進めております。まずは職員に十分な使いこなしをさせるというところから今入ってるんですけども、そういう中で、派遣する職員だけで地域に行って十分自主防災のことをいろいろと説明できるかというと、難しいかなと思います。先般、敷屋に入った場合は、私とか行政局長、それと配置する担当職員が入ったということで、そういう中で地区地区で話をする中で、担当する職員を連れていって顔が見える状況にするということ、それでそのときに一緒に無線機を使ってみるということは可能なんかなと思っております。 ◆5番(並河哲次君)  行政局長まで来ていただいて、すごくたくさん来ていただいてというのはありがたいことだと思うんですけども、今はどっちかというと、もう台風が来るシーズンになってしまっているのでスピードのほうが重視されるのかなと思います。なので、本当に派遣される職員さんに最低限これだけは伝えてほしいという、教えてあげてほしいということを決めて、実際に、また台風が何回も来ると思うんで、もう次に派遣されたときには最低限それを伝えるということを決めて、無線機の使い方とこれとこれだけは伝えるということでやっていただくとすごくいいと思うんですけども、いかがでしょうか。 ◎防災対策課長(井上登君)  集落へ入っていく、配置する職員については、行政局のほうでも事前にというか、集まったときに周知して、それで派遣をしているような状況でありまして、そこについては行政局のほうでもかなりきちんとやってくれているように思っております。そういう中で、そこはより充実というふうに考えていきたいと思ってます。 ◆5番(並河哲次君)  職員さんができるだけではなくて、職員さんのノウハウとか知識を現地の人に伝えることで自主防災組織も結局活性化していくことになると思うんで、ぜひそこはお願いしたいと思います。 次、防災関係で衛星携帯電話の設置について質問させていただきたいんですが、昨年の災害では、固定電話、携帯電話、防災無線も含めて、すべての情報伝達手段が山間部のほうでは途絶えました。その後には、支援ということでドコモさんであったりNTTさんであったりが衛星携帯電話を設置してくれました。落ちついた後も、行政のほうでは行政局や高田の支所であったり消防であったりで衛星携帯電話を増強してしっかりと対応していくという形でやっていただいたんですけども、今まだ行政と各住民さんをつなぐ情報伝達、お互いに情報伝達するという部分では、昨年と同様に移動系の防災無線機になってます。 これが今、熊野川行政局の2階に置いてあったものが4階に移って、一応つからないだろうということになったということなんですが、ちなみに、考えたくはないんですが、仮に去年と同規模の水が来た場合には、職員さんは最終、行政局から出ると思うんですけども、そうなったらやはり移動系の無線は行政とはやりとりできなくなるということでいいんですか。 ◎防災対策課長(井上登君)  無線機につきましては電波ということで、基本的には熊野川町の各集落からは小雲取にある中継所を介して行政局へ電波を入れております。そこで行政局が聞くわけなんですけども、そこを離れてしまった場合であれば、要は行政局に置いている移動系の無線機を持って小学校なんかへ避難した場合は、やはり中継局を通さないので限られた範囲での通信となると想像します。 ◆5番(並河哲次君)  なかなか昨年のようなことはないと思うんですけども、結局限られた範囲になってしまう部分があって、完全に集落のほうから行政に対して救助であったりの連絡をすることが難しい場合があり得る。なので、こういった防災無線がまた使えなくなってしまうときに備えて、バックアップとして衛星携帯電話を導入してはどうかと思うんですが、十津川村のほうでは、議会の災害復興対策特別委員会でも十津川村のほうに行ったときに、すべての集落に対して衛星携帯電話を、今全部設置し終わってはいないけども、全部設置するということでお話しされてました。 こういった形で、同じ災害に遭って同じように山間部のところでも衛星携帯電話を設置していっているということなんですが、新宮市の場合は、この設置というのはもう考えられないんでしょうか。 ◎防災対策課長(井上登君)  移動系の無線機につきましては、平成21年度に孤立集落の通信確保のための事業として県の補助100%を受けて実施したものでありまして、その際、衛星携帯電話にするんか防災行政無線の移動系の無線機にするのかというような選択の判断をしました。そういう中で、移動系の無線機につきましては地域に与えられた電波でありまして、これについては外部からの侵入がないという確立されたものでありまして、そこを強くとりまして、それと基本的には熊野川行政局と集落を結ぶものというような考え方の中で移動系の無線機を選ばせてもらったような経過がありましたので、そのような経過で今なっている状況であります。 ◆5番(並河哲次君)  平成21年の時点ではそういう形でよかったのかもしれないんですけども、現に昨年使えなくなったという部分があって、そこから、より確実にするにはもう一個バックアップとして置いてもいいのではないかなと思います。 これは十津川村さんのほうに聞いたんですけども、地域防災力向上支援事業ということで、内閣府のほうが半額、購入の補助をしてくれるということで、しかも今、移動系の防災無線機があるんですけども、携帯電話、固定電話以外の通信手段が一つ以下であれば導入してよいということなんで、防災無線機プラス衛星携帯電話を導入しても問題ないということのようです。一応これが導入できるのが孤立可能性のある集落ということで、新宮市は高田と熊野川町に全部で33あるということで、2分の1出してもらって全部に導入したとしても、一応すべての孤立可能性のある33集落に国の補助をもらって580万円で導入できてしまうということなんです。そんなに大きな費用負担ではないと思うんですが、バックアップとして二つ持っておくというのはあり得ないのでしょうか。市長、いかがでしょうか。 ◎市長(田岡実千年君)  その辺につきましては、専門の防災対策課のほうで検討させたいと思います。 ◆5番(並河哲次君)  ぜひ、最初の負担も580万円だけですし、年間に、少し通信基本料は高いんですけども、でも200万円ぐらいで済むので、やっぱり災害のときに実際にけが人が出たり急病の方が出たりということを絶対連絡できるように、絶対にできるかどうかはわからないんですけども、かなりの確率でできるということを考えれば高い費用ではないのかなと思いますので、ぜひ前向きな検討をお願いします。 では次に、3のほうに移りまして、教育・若者政策について、熊野川町地域への地域おこし協力隊導入についてお聞きしたいと思います。 3月の議会でも質問させていただいたんですけども、地域おこし協力隊は都市部から地方に人材を呼んで地域支援を行ってもらうという総務省の制度です。この地域おこし協力隊の任期が1年から最大で3年、隊員の募集なども含めた経費で1人当たり350万円、個人に対する報償費として最大200万円が国のほうから支給されます。高齢化が進む中、昨年の台風12号の災害も受けてかなり衰退が加速している熊野川町地域なんですけども、若い人材に地域に入ってもらう一つのいい方法かなと思います。 和歌山県のほうでは4町、紀美野町とかつらぎ町と高野町と那智勝浦町でこの隊員を導入していて、実際に那智勝浦町のほうで、この隊員さんの方や受け入れをされてるところ、それから役場の方にお話を伺ってきました。隊員の方は、現在1年任期を終了してことしで継続で2年目、任期が終わったとしても、これ色川のほうなんですけども、そのまま定住したいということで考えているとおっしゃってました。 この隊員さんが色川のほうでやってる活動としては、大きく四つで、田んぼであったりお茶であったりという地域での住民さんの活動のサポート、それから集落の人に聞き取りしながら地域の歴史や文化をまとめるといった作業、それから移住希望者、新たなる移住を希望してくる人への対応、それから、災害ですごく見直されてるようなんですけども、里山の保全についての企画を行ったりしているということでした。 3月に質問させていただいた際には、研究して、どこが所管するのかも含めて検討するということでおっしゃっていただいてたんですが、現在どのような進捗状況になっていますでしょうか。 ○議長(松本哲也君)  中前企画調整課長。 ◎企画調整課長(中前偉君)  議員から3月に一般質問を受けまして、3月21日に熊野市のほうへ調査に行ってまいりました。 まず、所管でございますが、熊野市の場合、目的の明確化ということで、事業を実施するための配属と集落へ配属と二つのパターンがございました。事業を実施するために配属というのは、例えば特産品の開発、販売であるとか観光交流の推進であるとか、そういった事業を特定して配属すると。それから集落への配属については、事業を特定せずに集落の維持活性化のために配属するという二つのパターンがあります。これに、事業を特定した場合はそれぞれの所管、観光部門であったり農林部門であったりで所管すると。事業を特定しない場合は一応企画調整課のほうで所管しているというふうに聞いています。 ◆5番(並河哲次君)  実際に熊野市のほうでお話を聞いてこられて、熊野市の隊員さんはどんなことをされていたんですか。 ◎企画調整課長(中前偉君)  ニンジンの栽培であるとかハーブの試験栽培、それから地域住民が自家用に栽培する野菜の試験販売、それから体験ツアーの開催、ほかにもありますけれども、栽培関係が多かったように思います。 ◆5番(並河哲次君)  わかりました。 その方は、そうしますと二つの事業と集落という分け方ですと集落のほうにという形ですか。先ほどおっしゃっていた二つのタイプで。 ◎企画調整課長(中前偉君)  企画調整課で所管しておりますので、事業を特定しないというタイプです。 ◆5番(並河哲次君)  実際にお話を聞いてこられて、仮に熊野川町地域のほうで導入してみることを考えた場合に、メリットであったり、逆に課題であったりというのはどういったことだと思われましたか。 ◎企画調整課長(中前偉君)  まず、課題としましては住まいの問題が一つあります。それと、協力隊員の企画力の問題であるとか3年後に将来ビジョンを持っているのかとか、そういったことですね。あと、また地域の中でもいろいろな意見がありまして、都会からでなくIターン希望者に対してできないのかとか、そういった課題、地域の声もあるというふうに聞いてます。 それから、成果としましては、集落に住むわけですから住民と一緒になって住民からの信頼を得られていたという成果、それから地域行事に参加していただいて人手不足の解消、祭りとかに参加していただいて人手不足を解消されたという、そういった成果もあったというふうに聞いてます。 ◆5番(並河哲次君)  課題が住まいと本人の企画力であったり終わった後のビジョンであったり、それからIターン希望者でないとというようなことだということなんですが、熊野川町のほうでそもそも定住促進ということで進めようとしているので、住まいを用意するよという、地域おこし協力隊をやってみたいという集落があれば、そこの集落のほうで住まいを提供いただいて、しかも募集として、かなり自治体が自由な形で制限を設けたりして募集してもいいということなんで、Iターン希望者に限って募集をする。それから、3年後のビジョンということなんですけれども、別に協力隊以外の仕事をしていてもいいということなんで、3年後にそのまま住み続けることをイメージして何か自分で仕事をつくるなり何らかの仕事につくなり、両方ともしながら、逆に受け入れの集落としてもそれを認めてあげながらやっていけば、課題という部分は解決していけるかなと思います、そういう条件でやれば。 メリットに関しては、実際に若い人が住むというメリットはかなり高齢化の進んでる集落だと大きいと思います。実際に熊野川町の集落のほうでも聞いてみたんですけども、そもそも消防団に入って動けるような若い人がいないであったり、もうことし災害で田んぼができなくなってるところが多いんですけども、そういう田んぼをやってほしいとか、本当にいろいろな、あとは山水を引いてるところでも水源地をなかなか見に行けないとか、かなりいろんな、熊野川町の中にもそういう人が来たらやってもらいたいことは実際あるということです。逆に去年、災害の後にボランティアでたくさん若い人が来ていただいたんですけども、そういった形でこっちに興味を持ってずっと行き来していっている方とかもいますので、うまくマッチングできれば実際に導入してみる価値はあるのかなと思います。 地域おこし協力隊、本当に一応負担は、結局は確かに税金というのがあるんですけども、国の負担で実際導入できるということで、熊野川町のほうのどこかの集落からこれを導入したいという声が上がった場合に市として導入に動いていただくということは可能でしょうか。市長、お聞きしてもいいでしょうか。 ◎市長(田岡実千年君)  これについては、他の自治体の成功事例とかも研究したいなと思っておりますし、また、受け入れる地元の住民さんの思い、そういう皆さんの思いというのもお聞きしなければならないと思っております。その辺、これからいろいろ研究したいなと思っております。 ◆5番(並河哲次君)  3月のときも研究ということだったんですけども、市長としての研究というのは何か行われたんですか。 ◎市長(田岡実千年君)  先ほど中前課長が答弁しましたが、熊野市の事例とかを教えていただきました。 ◆5番(並河哲次君)  それをお聞きした感じでは、市長としてはどう思われますか。 ◎市長(田岡実千年君)  受け入れ態勢がきちっとできるか、また、2年後、3年後、来ていただいた方がどういうふうな過ごし方ができるか、その辺まだまだ予想がつかないなという今、印象であります。 ◆5番(並河哲次君)  受け入れ態勢に関しては、実際に受け入れたい、こういう体制でやるというところが出てくれば、それはクリアされるのかなと思います。 あと、もう一つの2、3年後に本人がどうしていくのかということなんですけども、これに関して、例えば色川のほうであれば、もうそれは初めから本人とその話はしていると。終わった後どういうふうにするかというのはもう面接の段階でしていて、特に終わった後、受け入れ側として何か手厚く支援してあげることはできない。ほかのIターンの人と同じように自力で、住むならばやっていってほしいという、それに対して、わかりましたということで来て、今後、自分で何かしら実際に協力隊員の活動だけではないこともしながら本人がやっていこうとしているということで、これに関しても、本人も受け入れ集落もそれでよしということであれば、市としてそこまで、2、3年後この人に対してどうというところを考えるよりは、2、3年間その人がそこに住んで活動するというところに重きを置いていくべきではないかなと思います。 ぜひ市長も実際にやられているところを見に行かれたりしていただければと思いますので、よろしくお願いします。 次に、事業の優先順位ということで、2番目のほうをやらせていただきます。 幾つか挙げさせていただいているんですけども、これは基本的に何を質問したいかといいますと、市長が昨年の災害以降、住民の生命、財産を守ることが最大の責務であり、復旧・復興、防災を最優先課題として取り組んでいきたいというようにおっしゃっていること、そこと今回の補正予算の事業を見させていただいたときに、本当に住民の命と防災というところが最優先されているんだろうかと思ってしまった部分があったので質問させていただきます。 まず、今回の補正予算で額の大きなものの一つが、蓬莱・王子統合校の改修事業で約2億円補正予算が上がっています。これは、教育委員会の指示で校舎の設計が変更されて、基本計画とは異なった工事が行われたことが判明して変更前の計画に戻す工事を行うという予算、その中には、基本計画どおりに進められていれば発生しなかったであろう、一応当局としては500万円ほどがあるということです。 もう一つ気になったのが、熊野川町にあった昨年災害を受けたB&Gのプールの復旧工事で、これも1億1,600万円ほどの予算がついています。お年寄りの方の健康増進であったり楽しみであったり、復旧を願う署名もあったということで、大事な事業と言えるとも思います。 ただ、市長の住民の生命を守る、それから防災を最優先するというふうな言葉に従いますと、例えば3月の時点で子供たちのためにということで要望の出ていた保育所の移転であったりライフジャケットの設置であったり屋上の避難スペースをつくるということであったり、このあたりの本当に命を守って防災を優先するという事業が3月にある程度住民さん側のものとして上がってきていて、それを当局も認知していたわけで、そこを6月の補正予算案のほうにもっと盛り込めなかったのかなというのを非常に強く思います。 もちろん、学校の予算であったりプールであったりが要らないとは言い切れない部分もあると思います。この一つ一つはこれで大切なもの。ただ、これ2億円とか1億円という予算がぽっと、しかも学校であれば、まだ議会に対してそこまで、なぜこうなってしまったのかという説明もないままに億という単位の予算が上がってきています。 片や、先ほど最初に説明させていただいたんですけども、移転であったり増築であったりの工事は時間がかかるにしても、最低限のライフジャケットであれば全部配ると考えても450万円で済むんですね。住民の生命と財産を守る、防災を最優先するということであれば、2億円、1億円という予算が上がってきているならば、もう既に3月の時点でわかっていた要望の内容、せめてライフジャケットの予算、これは6月に計上されているべきではないかと思うんですが、市長、いかがでしょうか。 ○議長(松本哲也君)  田岡市長。 ◎市長(田岡実千年君)  先ほども申し上げましたが、今、保育所で近くに逃げる場所がないと思われるのが佐野保育所であります。佐野保育所については、屋上にすぐに逃げられるように今年度中に工事をしますので、それにあわせてライフジャケットを配備したいというふうに考えております。 ◆5番(並河哲次君)  わかりました。その市長の決断はすごくいいものだと思うんですが、市長のいつもおっしゃっている優先順位として、優先順位というのは結局時間的なものであったり、時間が早い遅いであったり額が大きい小さいであったりという形でつけられるものだと思うんですね。その中で、今この6月の段階で出てきているものとしては額が大きいもの、例えば2億円、1億円と上がってきているものは命を守るためのものではないですね。片や上がってきていないものでは、額はすごく小さいですが、たとえ佐野保育所だけであっても現時点で欲しいというところがあっても、そこだけの予算でもいいですよね。少ない450万円以下で命を守れる可能性のあるもの、これが上がってきてればまだしも、上がってきてすらいないんですね。これは、市長がおっしゃっている住民の生命を守って防災を最優先しますという、やっぱり最優先しますということはすごく重いことだと思うんですよ。それと合致していないと思うんですが、いかがですか。 ◎市長(田岡実千年君)  当初予算ではなくて9月の補正予算で出させていくという面からしたら、早目の対応をさせていただいているというふうに思っております。 ◆5番(並河哲次君)  確かに補正予算ということで早目の対応なのかもしれないんですが、実は王子小学校に関しての予算はもっと早いんですよね。4月末に発覚して、もう今6月に上がってきているんですよね。2カ月たってないですね。2カ月ぐらいで2億円ぱっとすぐに上がってきているんです。これはもちろん、子供さんらがプレハブに長いこと入っていて、それを何とかしてあげたいという部分がかなり大きいと思うんですけども、でもどっちかというと、これも命を守るという部分ではないわけですね、一部必要な部分はありますけども。 ですので、スピードという部分に関しても少し矛盾があると思うんですよ。命を守る部分を最優先するとなれば、王子小学校の2億円がこのスピードで予算化されてすぐに出てきているならば、同じぐらい必死で3月に要望が出た時点からすべての保育所にどうしてますかと声をかけて、東北のことを研究して、学校教育のほうでは片田教授を呼んで先進的な防災教育をやるということなんで、それであれば保育所も幼稚園も同様にどんどん津波に対して生命を守るということを行っていっていいはずだと思うんですけども、スピードがやっぱり優先順位と合ってないと思うんです。 学校のことと保育所の防災ということを比較するといかがでしょうか。 ◎市長(田岡実千年君)  防災最優先で取り組むべきだと考えておりますが、市のいろんな施策、防災だけでは回っていきません。今回、蓬莱、王子小学校の改修工事におきましては、実はここ、開校が今1年延びております、台風12号の影響で。1年延びている中でさらに1年延ばすというのはもうできない状況でありますので、何としても来年の4月には新王子ヶ浜小学校として開校しなければなりません。そういう中で、補正予算のタイミングとしてはこの6月議会で承認いただくのがぎりぎりの時期だというふうに考えております。 ◆5番(並河哲次君)  僕は、蓬莱、王子の予算に対して、上げるのが早過ぎるとかやるべきではないと言ってるわけではないんですよ。今、市長が大事だという、開校をおくらせるわけにはいかないということもわかります。ただ、これが上がってくるならば、もっと命を守る、最優先すると言ってる防災の取り組みもせめて同時に上がってきてるべきではないかという意味です。いかがですか。最優先というのは最初に出てきているという意味なんですよね。 ◎市長(田岡実千年君)  先ほどの質問ではライフジャケットが上がってない中で蓬莱、王子がなぜ上がってるんだということでありましたんで、4月に開校しなければならないというお返事をさせていただいたわけでありますし、ライフジャケットにしても、来年の当初予算で上げるんではなくて9月の補正で上げさせていただくということで、早い対応をさせていただいていると思っております。 ◆5番(並河哲次君)  市長、この間群馬大学の片田教授が講演に来られていて、教育委員会の主催のほうで。僕、実は講演の最後のほうに滑り込んで話を少しだけお聞きすることができたんですけども、市長は片田先生の提唱しておられる避難の3原則というのを覚えておられますか。 ◎市長(田岡実千年君)  すみません、忘れました。 ◆5番(並河哲次君)  僕もまだ覚えたばかりなので、ぜひ市長も覚えていただきたいと思うんですけども、想定にとらわれるな、それから最善を尽くせ、率先避難者たれということなんです。市長は、今回の6月の予算を市長として住民の命を守るために最善を尽くした予算だと思われますか。 ◎市長(田岡実千年君)  市の総予算、ざっと150億円ですよね、一般会計予算ですね。その中で、防災はもちろんなんですけど、福祉、教育、土木、さまざまなところをこの予算でやっていくわけであります。そういう意味ではしっかりとバランスをとった予算配分をさせていただいてると確信しております。 ◆5番(並河哲次君)  僕は、バランスというのは結局人が死んでしまったら何もならないと思うので、まずバランスが意味をなすための施策、市長が最優先してやると言っている、生命を守る、防災を最優先すると言ってることを、言ってるだけではなくて実際にもっと予算のほうに反映していただけたらと思います。 以上で6月の一般質問を終わります。ありがとうございました。--------------------------------------- △延会の宣告 ○議長(松本哲也君)  お諮りいたします。 本日はこの程度をもって延会したいと思いますが、これに御異議ありませんか。     (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(松本哲也君)  御異議なしと認めます。 よって、本日はこれをもって延会することに決定いたしました。 あす6月22日は午前10時から会議を開きます。 本日はお疲れさまでした。 △延会 午後5時28分...